1 岡山城西の丸周辺広場と石山公園整備について
1 公共の福祉を担う「公園」は24時間で入り自由、もちろん無料で誰もが憩う、休む、集うことができるものでなければいけません。近年の酷暑にも対応が必要です。あらためて「公園」とはどうあるべきなのかご所見を伺います。
都市公園は、レクリエーションの空間となるほか、良好な都市景観の形成、都市環境の改善、防災性の向上、生物多様性の確保、交流の空間など、多様な機能を有する施設です。公園には様々な規模、種類のものがありますが、岡山城西の丸広場や石山公園は、岡山城や後楽園に近接しており、市民や観光客、こどもから大人まで、様々な人が歴史を感じながら、憩い、楽しめる、自由度の高い広場となるよう整備を進めてまいります。
石山公園 要望
中心部にある石山公園や西川緑道公園はあらためて当時の職員さんたちが心血注いでつくられた、人に優しい公園だと思います。近年公園の再開発がイベント等の事業ができるようにすることは必要ですが、あくまで公共の福祉として誰もが憩い、休み、集まれる公園をベースにお願いしたいと思います。
北長瀬未来ふれあい総合公園、下石井公園のように、ベンチ・木陰の不足がないように検討すべきではないか
今回の整備、石山公園の方、現在もそうですが木陰が非常に多い空間です。また、市民会館跡地の方については、オープンスペースを中心とする空間ということで、いわば役割分担、機能分担を考えておったところですが、先に答弁いたしましたとおり、こちらのオープンスペースの場についても今般の暑熱の状況を鑑みて、日除けあるいはベンチといったことも必要ではないかと今考えておりまして、設計の中で眺望等も配慮したうえで検討を進めているところです。
2 公共事業と民間事業における今後の取り組み内容とスケジュールについてお聞きします。
3 事業者サウンディングの実施状況と今後のスケジュールについてお聞きします。
現在、令和8年度の工事着手、民間事業者の募集に向けて、設計及び募集条件の検討に取り組んでいます。広場や園路などのオープンスペースの一部は令和9年度の供用を目指しており、Park-PFI制度等により民間事業者が整備する施設等については、令和8年度に事業者を決定し、令和9年度から施設整備が行われる計画としています。サウンディング調査に参加いただいている事業者は現在14団体、延べ19企業と多くの企業にご参加をいただいております。業種としては不動産業や情報通信業、旅行業といった多種多様な事業者の方にご参加いただいておりまして、この事業に対する関心が高いことがうかがえます。年内をめどにその概要についても公表したいと考えております。
石山公園
地域はもちろん市内の方にも多く愛される公園です。特に後楽ライオンズクラブの皆さんがこれまで約60年もの間「後楽の森」として手をかけてこられています。人が憩い、休み、集まれる森として後世へ継承していく必要があります。
4 そもそも石山公園の課題をどう認識され、どう改善していこうと思われていますか?
いよいよ来年は市民会館が完全に解体が終わります。本格的に当該地区を変えていくという条件が整ったということだろうと思っております。この旭川河畔、また岡山城・後楽園に向き合う素晴らしい土地であります。どうこれから展開していくのが将来の岡山市の資産として最も活きていくのか、十分議論をしてやっていきたいと思っております。もちろん、ワークショップ等々で、課題としては段差が多いとか、夜の灯りが少ない等々の課題も言われているところでありますが、そういった課題に一つ一つ向き合っていくっていうことは必要だろうと思っております。
そういう課題を克服しながら、先ほど最初に申し上げた石山公園付近、我々にとっての大きな財産でありますから、それらをどう活用するか本格的な整備に向けて最後の整理をする、そういう時期に来ていると思っております。これからも一緒に議論していきましょう。
総務省のホームページには平和都市宣言として平和の像がある石山公園が紹介されています。石山公園が平和記念公園というのを果たしてどのれくらいの市民が知っているのでしょうか?劇場型の石山公園にはステージの正面の高台に平和の像が設置され、そこに人が集うように設計され、これまで賑わいを創出してきました。地域の方々が見守るなか、特に後楽ライオンズクラブの皆さんはこれまで約60年の間、茶屋や記念碑等の設置や清掃活動され「後楽の森」を維持されています。そうした歴史の継承をしっかり踏まえて再整備に取り組んでいただきたいのです。
5 後楽ライオンズクラブの皆さんからの寄贈されたものをどう整理して行かれますか?また公共物として整理については市民の意見を聞く必要がありませんか?
現在の石山公園には、石碑やモニュメント、樹木、ベンチなど、様々な寄贈品等が存在しております。今回の整備にあたりましては、後楽ライオンズクラブ様から寄贈されたものも含め、地域や寄贈者とも相談し、残置または園内移設、老朽化等により撤去といった方針を、今整理しているところでございます。
6 年間3回だったイベント利用が、10年後には30数回と増えた一つの要因にステージの存在がある、にもかかわらずイメージ図にはステージがなくなっています。ステージをなくした理由をお聞きします。
オープンスペースの広場整備7 市民会館のレガシー(遺産、伝統)をどう活用されますか?
8 日陰とベンチについてどのようにお考えか?
現在設計を進めているところでありますので、公表したレイアウトでは、大まかな広場構成を示しており、街路灯やベンチなどといった施設は、追って検討を進めています。
展示やサウンディングの中でも、暑熱対策やベンチに関する意見がございました。オープンスペースが中心となる市民会館跡地のエリアにおいても、常設仮設を含め設置を検討しています。ステージについては、広場部分の使い方や飲食・物販施設の配置計画とともに、常設仮設を含め設置を検討しています。市民会館のレガシーについては、広場の形状やメモリアル部材を活用したファニチャー等により、表現することを検討しているところです。
オープンスペース(市民会館跡地)
市民会館のレガシーの継承はなんとしてでもお願いしたい。便益施設を立てることに反対はしませんが中身はもちろん、市民の愛着と歴史的建造物であった市民会館の跡地に建てるわけですから、ハードとソフトがなぜ市民会館跡地でなければいけないのか?なぜその建築なのか?など市民会館がそこにあった時と同等、いやそれ以上のものを作らなければ市民は納得しないと思いますが?
先ほどご答弁したとおり、メモリアル部材の活用について今検討しているところでございますが、やはりその歴史性、意味を残していくところに価値があると考えておりまして、こういった建築的なもの、あるいは土木的なものだけではなくて、そこで市民が活動されてきたという、その活動のようなものですね、表現する場としてこちらのオープンスペースを整備をしていけないかということで考えております。
2 旧内山下小学校について
先週、世田谷区の廃校活用「ホームワークビレッジ」へ視察へ行ってまいりました。区の新たな産業・学びの拠点として経済循環の活性化を実現できるように今年からスタートしてされていました。
1 世田谷区での廃校活用は素晴らしい取り組みでした。そもそも当局はこれまでの間、廃校活用の視察はいかれているのでしょうか?
直近では、令和5年度に神戸市湊山小学校跡地、令和4年度に福岡市の旧舞鶴中学校跡地と旧大名小学校跡地を視察しております。
旧内山下校舎についてはこれから様々な調査のもと議論が始まっていくと思いますが、前回も指摘させていただいた、現在、年間数万人(市民スポーツ、各種イベント)が利用し地元にとっての防災拠点になる体育館については「今」判断が必要だと思います。
2 この春に突然に、方針もないままに使用停止となりました。議論がこれから、というのに「まずは出てください」というのはあまりに酷い状況です。校舎も含めた長期的な方針を出す前にまずは「今」多くの市民が利用する体育館の安全、安心が確保できる暫定活用のための補強補修が必要だと思いますがいかがですか?試算もお聞きします。
昨年度実施した建物の点検結果により、校舎については外壁のはく落など、危険な箇所が多くあり、今後の利用を取りやめざるを得ない状況です。一方で、体育館については同様に危険な箇所が見られるものの、一部立ち入りを制限するなどにより、なんとか利用継続を図っているところです。仮に体育館の補強工事を実施する場合の費用は、現状の試算は行っておりませんが、平成25年度の耐震診断調査で最低限必要な補強工事として算出した額が約2千万円、昨年度の点検で改修が必要と判明した外壁改修などで約6千万円が必要という当時の試算がございます。
3 2013年の内山下校舎の耐震診断調査によると補強・改修費が約8300万ということでしたが、その後、2020年には14億と跳ね上がっていますが、その内訳をお聞きします。
平成25年度耐震診断調査では、校舎については、外観への影響等を考慮しない単純な工法による最低限必要な耐震壁新設等の工事費として、約8,300万円と試算しております。
令和元年度調査では、同じく校舎について、1階を飲食店及び物販販売店舗、2階を屋内イベントスペース等に活用するケースを想定して、耐震補強に加え、内外装改修、設備更新、昇降機整備に必要な経費を参考資料をもとに見積もりし、約14億円と試算しております。
まず14億円の内訳費がわからない、というのは行政としては誠実ではないです。世田谷区の廃校例では耐震補強費用は1億5千万とのことでしたので、おそらくその辺りの数字ではないかと推測されますが、あらためて次年度調査で明らかにして頂きたいと思います。加えてこれまでの社会実験等の活用実績も年度中にはまとめる必要がありませんか?
まず、14億円について具体的な金額の内訳のご質問をいただきました。
14億円のうち、耐震につきましては、平成25年度耐震診断調査で示されました8,300万円の数値を活用しております。それ以外の数値につきましては、ジャパンビルディングコストインフォメーション2014という冊子で示されている建築の単価等を活用して積算をされたものと承知をしておりまして、これ以上の詳細につきましては把握をしておりません。もう1点、議員ご指摘のとおり、現在の必要な改修費・耐震改修の費用、またこれまでの廃校の活用等の整理につきましては必要という風に考えておりますので、そちらについて取り組むよう、現在検討しております。今後取り組んでまいります。
3 不登校児童・生徒への支援について
1 R5の不登校児童生徒1633人のうち小学生304人、中学生473名で計777名は学内外で専門的な相談・指導等支援を受けていない状況にあります。48%、実に約半分の子どもたちに専門的な相談・指導等の支援が受けられていない、これは大変な状況だと思います。教育長のご所見を願います。
各学校は、担任を中心として保護者と連携しながら、的確なアセスメントに基づく個別の支援計画を作成し、それぞれの児童生徒に応じた支援を行っているところです。引き続き、個々の状態やニーズを丁寧に把握し、スクールカウンセラーや養護教諭、関係機関へつなぐなど、必要に応じて専門的な相談・指導等が受けられるよう努めてまいります。
2023年度の不登校児童生徒1633人のうち777名が学内外で専門的な支援が無く、実に48%、半分近くに登るというのは看過できるはずがありません。子どもや保護者がそれで満足されていたとしても選択肢を示し、専門にかかる経験は必要だと思います。いかに接続していけるのか?教職員が把握し繋げることの徹底と子ども福祉課とも連携しながら今後取り組みをおねがしたいと思います。
2 次年度からの総合計画策定を踏まえ、不登校支援の全体像を示しながら今年中には素案を出されると思いますが、学びの多様化学校について外部の意見もどのように取り入れて行かれますか?また子どもに聞く、意見を反映させる必要性についてもお聞きします。
学びの多様化学校の設置については、先行実施している他都市の取組を収集し、岡山市の不登校施策において、効果的であるかどうかを慎重に検討しているところです。その議論を進める過程において、子どもを含めた多くの方のご意見をいただくことは大変貴重なことと認識しております。
アウトリーチは、家庭に支援者側から積極的にアプローチするものであり、家庭訪問やオンライン相談を積極的に活用することで、支援を必要としている子ども、孤立している家庭を確実にサポートすることができると思います。
3 教育委員会の訪問相談員派遣事業についてはR6で12人の子どもたちに相談員6名で計154回のアプローチをされたということですが、岡山っ子の取り組みでは月平均73人の子どもたちに相談員32名で計1864回となっています。情報共有はどのようにされていますか?また派遣事業そのものを強化していく必要がありませんか?
4 家庭訪問だけでなくてオンラインでのアウトリーチも必要ではないでしょうか?
訪問相談員派遣事業は、家庭に引きこもりがちな小中学生を対象にして、保護者在宅時に、訪問相談員が家庭訪問して教育相談を行うものです。情報共有については、他局の取組とは対象者が異なるので行っておりませんが、必要に応じて支援の在り方について情報共有を進め、本事業の参考にいたします。また、現在は、対面での相談としていますが、継続的な相談を維持するためには、オンラインによる支援は有効であると考えています。今後、オンラインによる相談機会の提供について研究してまいります。
1633人のうち教職員や学内外でも全く支援が受けられていない(家にいる児童生徒)児童生徒が46名とのことです。ここに対しては特に慎重かつ適切多様な手法でアウトリーチをお願いしたいのですがますはオンラインでの取り組みは必須だと思います。検討をよろしくお願いします。
5 児童生徒支援教室の改善においてオンライン相談、学習についてどうされる予定でしょうか?
児童生徒支援教室でのオンライン相談については、ラポート牧山で今年中に実施できるよう準備を進めているところです。また、オンライン学習については、受入れ体制や支援内容等も含め、検討してまいります。
4 障がいのある方への日常生活用具の給付について
障がいのある方が日常生活をより円滑に行えるよう、必要に応じて日常生活用具に対して給付をしています。技術革新が目覚ましい昨今において様々な機器が更新されています。なかでも排泄予測支援機器「DFree」は「1日でも長くトイレで排尿をしたい」を叶えるこれまでにない新技術による機器になります。自立での排泄は尊厳であることはいうまでもありません。2022年4月から特定福祉用具にも認定され各都市での追加導入が始まっています。
本市での日常生活用具として「DFree」支援対象としませんか?合わせて、新技術の取り入れについてどうされているのでしょうか?
日常生活用具給付事業における品目については、当事者等の声を受けた際などに、国の告示に示された要件を踏まえ、対象者の範囲を把握するとともに、用具の基準となる性能や他都市の導入状況など、必要な調査を行ったうえで、支援対象に追加してきたところです。「DFree」等の排泄予測支援機器についても、そのような調査をしていきたいと考えています。また、新技術を取り入れた製品については、福祉用具の体験会や当事者の声から情報収集しているところです。
日常生活用具
他都市で導入が進んでいるようです。今回ご紹介した「DFREE」だけでなく福祉装具についても日進月歩で開発が進んでいます。障がいにお困りの一人でも多くの方がそのことを知って選択肢を多くし、少しでも快適に生活を送れるようにすることが福祉だと思います。
5 夜間学級について
現状生徒は13名とお聞きします。2020年度の本市における国勢調査では2851人の義務教育未修了者がおられます。また昨今の不登校による形式卒業者も年々増加していることも容易に想像できます。さらに本国での義務教育が不十分のまま来日する外国人も増加傾向にあります。夜間学級を必要とされる方はまだまだおられると思います。
現在の広報に加えて、さらなる若い世代、外国人へのアプローチとしてのPRについて動画等を使いYouTube、Instagram等のSNSを検討してみるべきだと思いますがいかがでしょうか?
今年度4月に開設した夜間学級については、市政テレビやラジオでのPRを行った他、各種団体が集まる場での紹介や、岡山県内の全市町村の教育委員会への説明等も行っています。SNSでは、市の公式LINEによる入学説明会の案内の他、昨年度に、YouTubeによる教育委員会広報動画「教育長がきょうもいく」で体験授業を紹介しており、今年度中には夜間学級の様子を伝える動画の公開を予定しています。今後も、より多くの義務教育の学び直しを必要とする方に情報を届けられるよう、工夫していきたいと考えています。
夜間中学
他自治体においては夜間学級の生徒が激減しているところもあるとお聞きします。時代とともに必要とされる人も変化すると思います。昨今の不登校がゆえの形式卒業者や外国の方々に見られる若年・若い世代へは情報が届いていないのが現状だと思います。学級において世代も人種も多様になることはクラスの活性化に繋がるのでは無いでしょうか。YOUTUBEやSNSのアルゴリズムを研究し戦略的な広報を今後お願いしたいと思いますが?
十分周知が出来ているかについては見直していくべきだと考えます。若手のニーズがどこにあるのかを調査しながら周知していきたいと思います。高等学校へも周知を考えていこうと思っています。