2022年 11月定例議会個人質問
2022.12.16

1 脱炭素、地域循環社会を目指して

本市は2050年二酸化炭素排出実質ゼロを目指し、連携中枢都市圏の市町と共同で表明され、
「再エネ100宣言 RE ACTION」への参加とともにアンバサダーにも就任されています。

1 温室効果ガス削減へ向けた数値目標はありますか?達成までのロードマップと数値の見える化についてお聞かせください。

<答弁>
「岡山市地球温暖化対策実行計画」における温室効果ガスの削減目標は、2050年度実質ゼロに向けて、2013年度比で、2025年度は27.9%減、2030年度は46%減となっております。
また、ロードマップについては、現在、国の補助を受け、年度内の完成を目指して作成しているところです。数値の見える化については、本年11月に開設した「岡山市地球温暖化対策ポータルサイト」において温室効果ガスの排出状況を公表しております。

2 目標達成における再エネ促進、省エネ推進などの具体的な方針と事業、計画についてお聞かせください。

<答弁>
目標達成に向けては、「岡山市地球温暖化対策実行計画」において、「賢い選択で みんなで低炭素化するまち 岡山市」を環境目標とし、4つの基本目標のもと各種事業を実施しております。
主な事業としては、スマートエネルギー導入促進事業や、太陽光発電設備等共同購入事業、国のJ-クレジット制度の活用、ライトダウンキャンペーンの実施等により再エネ導入の促進、省エネの推進に取り組んでおります。

ゼロカーボン研究会についても昨年度から年4回開催されています。

3 自治体や事業者の参加が見られますが、広く市民が参加出来るような気候・循環市民会議
(例)を立ち上げ、ワークを通して例えば10年先のゴールを示し具体的な行動目標のサイクルを示しながら市民の参画意識を高めることなど必要ではないでしょうか?

→自分にもできる、身近なものに

<答弁>
令和3年度から、地域で気候変動対策を推進するフロントランナーの育成を目的とした講座を開催しており、今年度は、「ミステリー」という気候変動教育プログラムを活用した講座を開催しております。参加者からは、「気候変動対策を俯瞰できる」「自分事と捉え、共有して拡げていけそう」等の好意的な感想をいただいており、今後の拡がりに期待しているところです。
引き続き、これまでに参加した方々を中心に、より多くの市民の皆様に自分事として関わっていただける取組みを検討して参ります。

4 脱炭素、地域循環等へ取り組む団体・企業等への支援についてどうお考えでしょうか?

<答弁>
太陽光発電設備の導入による再エネ導入の促進や、高効率空調設備やLED照明への更新等による省エネの推進に取組む事業者に対し、スマートエネルギー導入促進補助金を交付しております。
また、自らの活動により発生する環境負荷を継続して低減していこうとする事業者を「グリーンカンパニー」として位置づけ、活動の支援を行うとともに、特に優れた活動については、ポータルサイトを活用し広く発信しております。

5 推進していくための庁内体制強化、民間連携についてお聞かせください

<答弁>
現在、全庁的な組織として、市長を本部長とした「岡山市環境基本計画推進本部」を設置し、脱炭素社会の実現に向けた取組を推進しております。更に、執行体制の強化と業務の迅速化を図るため、環境保全課内にある地球温暖化対策室を課に格上げすることを検討しております。また、民間企業との連携については、ゼロカーボン研究会等を通じて情報共有・意見交換に努めているところです。

2 中心市街地マチナカ公共空間のこれから〜車から人へ、多様性への転換〜

1998年の国土交通省の新道路整備計画では量から質への転換が謳われ、1999年の閣僚会議にて「歩いて暮らせる街づくり」が位置づけられ、2006年にはバリアフリー新法によって交通弱者とされる人々のための移動支援のための公共交通や駅周辺の主要道路の再配分など空間整備が求められるようになりました。2012年の国土交通省建議中間まとめ「多様な利用者が共存する道路空間の形成」が出されています。本市においても第6次総合計画(2016年〜2025年)で歩行者や自転車利用者のために道路空間を自動車から開放するとともに、移動手段の転換を図り交流創出のための整備が進んでおります。市民一人一人が道路と広場の社会的価値を共有することで、単なる移動空間という都市の道路空間が隅々まで活用できるマチナカを目指して今後とも取り組んで頂きたいです。

(1)2050年(カーボンニュートラル)へ向けた、住みやすさ、力強さ、安全安心、誇りと愛着の街づくりにむけた中心市街地における「自動車のための道路から人のための公共空間への転換(道路の再配分や広場・緑の拡張)」への市長の持つビジョン(ロマン)をお聞かせください。

→市民一人一人に愛されるためには大森ビジョンの共有と身近なイベント体験が必要

<市長答弁>
それでは森山議員の質問にお答えします。
私は自動車のための道路から人のための公共空間への転換へのビジョンをという所であります。ときどきハレまち通りを歩いてみますと、週末のお昼は家族連れで本当に賑わっている、ベンチに座って楽しそうに会話をしている場面に遭遇します。
また11月の27日でありますけれどもアーバンスポーツをあそこで開きました。約1万1千人という人が本当に楽しんでいる様子が見られたところであります。この一車線化、実は相当長い期間が今日までくるにはかかっております。色々な立場の方があると思います。ただ、現在ではメディアの皆さんを始めとして概ね好評をいただいているんではないかなというように思っております。
それから、おっしゃった街路樹でも同じで、これ緑のボリュームアップをやっていこうという時は、当初職員からも反対の意見も結構あり、現在のところに至っていると。
これも全体としては好評になっているんじゃないかなというように思っております。森山議員おっしゃるようにですね、道路の空間というのは、もちろん車が通るためのものでもあるんですけれども、特に中心市街地では数少ない公共の空間として皆が楽しめる空間でもあります。それをどうやって楽しんでいただくのかということを、皆で考えていかなければならないわけであります。無下に自動車交通をネガティブにとらえるのもおかしいと思いますし、そういう全体の中で我々として、先程の質問の答えで申し上げましたけど、岡山市民全体にとってみてですね最大幸福の追求という点からみてどうなのかということを考えてやっていくことが重要なんじゃないかなというように思います。
西川緑道公園も現在のようになるまでには相当多くの人がご尽力されたと思っておりますけれども、今回のハレマチ通りそしてこれからそれを面的にどこまで広げていくべきなのか、何を一つ一つ考えてやるべきなのか、議会にもお諮りをしながらそういうことを考えていかなきゃならないなというように今思っているところであります。これからもご協力よろしくお願いいたします。

(森山要望)
2050年気候変動に対応するためのカーボンニュートラルゼロを目指して世界各都市の取り組みが強く求められています。路面電車乗り入れ、駅前広場の充実、バス無料デーなど公共交通強化、車から人への県庁通り一車線化、みんなが使え憩えるパークマネジメント、そして本日の旧内山下小学校活用、緑のボリュームアップ。天満屋グループの丸田産業がミツバチを通じて、中心市街地の緑化や生態系などについて考えてもらおうと、岡山大学などと連携して進めています。主な蜜源は、4月が桜、5月が桃太郎大通りのゆりの木、6月がアクラ通りのクロガネモチ(あくらという)7月は後楽園のエンジュとトウネヅミモチだそうです。全国でも4番目に養蜂家が多いのはその多様性ということです。これら全てコモンズ、コミュニティ、市民協働の再構築であり循環型社会を目指すものだと思います。2050年の持続可能な創造都市へ向けたゴールを市民みんなで目指せるようなデザイン・情報発信に取り組んでいただきたいと思います。

(2)今後、市民一人一人が車フリー社会のメリットを体験でき、愛着を持ってもらうためにはこれまで以上に先のイメージを持った道路でのエンタテインメントやフリーマーケット、また交通弱者のためのスマートモビリティ実験など公共交通を強化した取り組み必要性についてお聞きします。

<答弁>
居心地がよく歩きたくなる街なかを実現するためには、中心市街地の貴重な公共空間である道路において、テラス営業やイベント等への利用といった、柔軟な活用も必要になっています。このため、ハレまち通りや西川緑道公園筋等において歩行者天国の実施や歩道を活用したテラス営業の許可、ベンチ等休憩施設の設置など滞在性を向上させる取組を行っているところです。
今後は、これらの取組の効果も見ながら、通常時は、通行に支障のない範囲で、さらなる賑わい創出に向け、道路空間の活用について検討していくとともに、歩行者天国等イベントについては、よりいっそうの充実を図るため、その頻度や内容の検討を進めていきたいと考えており、その中で、議員ご提案のスマートモビリティ実験等についても、研究してまいりたいと考えております。

(3)県庁通りの一車線化に続いて検証する路線のイメージはお持ちですか?例えば桃太郎通りなど通行量調査のお考えはありませんか?

<答弁>
ハレまち通りは、中心市街地の賑わいの核である「岡山駅周辺工リア」と表町商店街を中心とする「旧城下町エリア」を結び、沿道には飲食やファッション系の店舗もあるなど、賑わい創出や回遊性の向上につながるポテンシャルの高い通りであることから、歩道を拡幅し、憩い楽しむことが出来るよう、樹木の植え替えやベンチの設置なども行ったところです。
ハレまち通りについては、来年度、通行量調査やアンケート調査を実施する予定であり、この調査結果も参考にしながら、桃太郎大通りも含め、中心市街地の道路空間のあり方について、今後、考えてまいりたい。

(4)5年計画での緑のボリュームアップに取り組まれて来年で最終年となります。取り組み状況、今後についてお聞かせください。

<答弁>
現在、令和5年度までの計画の中で、中心市街地の桃太郎大通り、市役所筋、城下筋などの7路線について、街路樹再生に取り組んでおり、樹木本来の美しさが感じられる、統一感のある樹形の整形や、老木化などにより樹勢の衰えた樹木の植替え等を実施することで、街路樹の質の向上と緑のボリュームアップを図っております。令和6年度以降は、令和5年度までに取り組んだ質の向上と緑のボリュームの維持に努めるとともに、引き続きこの取り組みを継続することで、良好な街並みの形成や季節感の演出によって、まちなかの回遊性向上につなげたいと考えております。

パークマネジメント〜ひらかれた公園〜

下石井公園

(5)芝生化のスケジュール、次年度と芝生化によって活用に変更がありますか?遊具についてもお願いします。また管理運営体制についていかがお考えか?マネージメントの必要性

<答弁>
下石井公園の芝生化工事につきましては、2期に分けての工事を予定しており、1期工事では、東半分を令和5年2月頃から着手し、2期工事として西半分を秋頃に着手し、令和5年度末に完成する予定です。芝生化後の活用方法等については地域の方々や利用団体、関係部署と協議を行いながら、イベント時の車両の乗り入れなど芝生利用時のルール作りや、水やり・清掃などの維持管理の体制等について検討してまいりたいと考えております。
また、芝生の整備に併せて、遊具についても更新を行う予定にしており、整備後には、日常的に多くの方々が憩い、滞在できる居心地の良い空間にしたいと考えております。

石山公園
今年度で予定の3年間のカフェ運営の社会実験が終わります。

(6)カフェ部分については今後どうされるのか?さらなる事業の継続は?事業評価と今後の取り組みについて聞かせてください。

<答弁>
石山公園の仮設オープンカフェは、賑わい創出や回遊性の向上等を目的に、令和2年度から今年度までの3年間限定で事業をスタートしましたが、新型コロナの感染拡大の影響を大きく受けたため、事業期間を残し、令和4年11月27日に閉店しました。
今後、事業者が屋根、イス及びテーブル等を今年度内に撤去するとともに、本事業の効果や課題を検証し、カフェ営業したコンテナを引き続き活用した賑わい創出の取組について、検討してまいりたい

岡ビル市場エリアの再開発事業が行われようとしています。着目したいのは安価で地元の食材を楽しめ、ふれあいの文化を培ってきた、まさに時代に必要な「食と文化の公共食堂」を担ってきたことであり、どう残せていけるのか?行政の役割は必ずあるはずです。

(7)岡ビル市場は宿泊商業施設とマンションの一体建設になるようですが、これを機にこれまで取り組みが弱かった西川緑道公園北エリアと野田屋町公園の快適・活性化へ向けた面的リノベーションの必要・可能性についてお聞きします。

<答弁>
駅前町一丁目地区、野田屋町一丁目地区は、再開発事業が進んでいるなど、まちの活性化に向けた取組が進む重要なエリアであります。これらのエリアにおける再開発事業をはじめとした民間の動向を注視しながら、野田屋町公園などにおいて、日常的に多くの方が憩い、滞在できる居心地の良い空間となるよう、活用方策を研究してまいりたいと考えております。

(8)今年3月に行われたスポーツ施設の必要性についての市民意識調査において若者におけるニーズが高かったものは野球、サッカー、テニスなど抑えてアーバンスポーツ施設でした。BMXについては環境整備が進んでいますが、禁止禁止で街中から排除されるユーザーの多いスケートボードについていかがお考えでしょう?当局のご所見、全国で進むパーク整備の研究についてお聞きします。

<答弁>
スケートボード競技で日本人選手が大活躍した東京オリンピックの後、新たにスケートボードパークを整備する事例が見られます。パーク整備には、騒音の問題や敷地の確保などの課題があり、現在、市で、新たなパークを整備する計画はありませんが、引き続き情報収集に努めてまい
ります。また、既存の山田グリーンパークローラースケート場や百間川緑地ローラースケート場をもっと利用してもらえるよう、市として何ができるか、検討してまいります。

岡山城主要部跡地

(9)今年度中に示す旧内山下小学校の取り扱いを含め方針・スケジュールについてお聞かせください。ワークショップ、サウンディングでは何団体からどのような意見提案があったのでしょうか?

<答弁>
岡山城主要部跡地についてお答えいたします。
整備方針では、跡地に導入する機能、主な整備内容、事業手法、既存施設の取扱いなどをお示しする予定としております。整備内容につきましては、オープンスペースを基本として、歴史修景や便益施設などの整備を行うことを考えております。
旧内山下小学校の校舎等の取扱いにつきましては、サウンディング調査では、市場性が高いとは言えず、直ちに民間で活用していくことは難しいとの結果でありました。
一方で、地域住民やワークショップ参加者などから、校舎等の活用を求める声もございました。
そのため、当面は、校舎等を除いたエリアをオープンスペースとして整備するとともに、校舎等については暫定活用を継続し、オープンスペースの利用状況などを勘案しながら、改めて取扱いを検討することとしたいと考えております。
今後ですが、まずは来年度、オープンスペースに整備する施設の規模など、事業者の公募に向けた条件の整理に取り組みたいと考えております。
そして、ワークショップにつきましては、計102人の方にご参加いただきました。市内外からの様々な年代の人に向けて必要なものとして、多目的に使える広場、飲食・物販施設、避難場所など、様々な施設が挙げられました。
サウンディングについては、8事業者に参加いただきまして、民間活力による整備・運営の可能性がある施設として、飲食・物販施設、野外ステージ、宿泊施設、駐車場などの提案がございました。

(再質問)
旧内山下小学校は明治20年1887年開校、平成13年2001年閉校、平成15年2003年真夏の夜の夢(岡山ジャズフェスティバル)、2011年議会進出、平成26年2014年ハイコーチャレンジ(賑わい社会実験)それから8年2022年12月存続決定。フィルムコミッション、地元町内会、体育協会、文化芸術、卒業生地元の方はもちろん、廃校から20年で数十万人の人々がかかわり、親しんで来られています、いわばみんなの母校にもなっています。今後、誰もが活用できる、ひらかれた体制作りについては?

市民会館

市民会館エリアは便益多目的防災拠点化される→貴重な近代建築として評価があります。今後市民会館としての建物はなくなっても、誰もが目指し憧れ拍手を送ったステージの歴史、建築美のみならずステンドガラスなど数々の市民の記憶を携えた芸術作品の活用について是非とも検討をお願いしたいが?

<再質問答弁>
旧内山下小学校暫定活用の仕組みというところでございます。オープンスペースの整備と並行して、どう使っていくか考えていきたいと思います。基本的には、現状の利用を続けるということかと思っておりますが、また検討させていただきたいと思います。
市民会館につきましては、何らかのメモリアルにつきまして、関係部局と調整をしながら、どうしていくか検討してまいりたいと考えております。

3 オーガニック給食〜食のちゃんとした学び、公平な食卓〜

今世界ではオーガニック給食がスタンダードになろうとしています。韓国やヨーロッパでは学校給食に農薬や化学肥料、除草剤を使わずに育てた有機素材が広く使われ始めました。有機農地が農地全体の0.5%しかなく遅れを取っていた日本でもオーガニック給食を実施する自治体(130か所)や市民活動が広がってきています。全国初の地元産有機米100%のオーガニック給食を実現した千葉県いすみ市があります。オーガニック給食が地域にもたらしたのは食の安全を通した地域活性化、有機米のブランド化、独自の食育プログラムです。なぜ日本産、地元食材を食べるのか?エシカル消費の学びを義務教育段階からしっかりするべきです。

1 自治体がオーガニック給食に取り組むことは児童生徒への食育だけでなく、地域農業の活性化、持続可能な環境と経済の両立、食の安全安心だけではない相乗効果が見込めることではないでしょうか?いすみ市さんの取り組みは環境保全型農業の普及による地域環境と経済の好循環という時代に見合う好例だと思います。学校給食がオーガニック給食に取り組むことについてお聞きします。

<答弁>
有機食材の調達には、安定的に一定量を確保することの難しさや価格差があり、単価統一を前提とした公会計化とのすり合わせについて、どのような手法が可能か研究してまいりたいと考えています。

2 次年度有機農業の普及啓発のためのフォーラム、シンポジウム、ワークショップ等の開催を検討しませんか?

<答弁>
 国が策定した「みどりの食料システム戦略」では、有機農業の農業者のみならず事業者や地域内外の住民を巻きこんだ推進の取組などが示されています。本市においても、秋に実施している地産地消マルシェなどのイベントにおいて、有機農業の農業者などに出店していただくなど、普及啓発に努めてまいりたいと考えています。

4 スマートコンポスト〜ごみの『焼却』から『消却』へ〜

給食の食べ残しを生ごみとして処理せずに太陽光発電と微生物を使って98%分解する取り組みが、東京・渋谷区の小学校で始まりました。渋谷区の中幡(なかはた)小学校に登場した生ごみ処理機「スマートコンポスト」は、給食の食べ残しを入れると生ごみを好む微生物が水と二酸化炭素にほぼ完全に分解するそうです。備え付けの太陽光発電を使って最大10キロの生ごみを自動で攪拌(かくはん)するほか、微生物の動きを促進する温度に保つことで最短24時間で分解するということです。先月から始まった生ごみを焼却せずに分解する取り組みで、焼却に必要な燃料を抑えることができるほか、ごみを焼却場まで車で運搬する際に出る二酸化炭素も減らすことができると期待が高まっています。渋谷区環境政策部・飛田和俊明課長は「ごみの『焼却』から『消却』へ、『燃やす焼却』から『消え去る消却』へ。ごみを発生させない、発生抑制をするためにこういった機械、新しい技術を使って検証して実用化できれば、区内のあらゆるごみの減量が図られる」と言われます。

1 本市での生ごみ削減対策としては生ごみ処理容器購入補助と段ボールコンポストがありますが、それぞれ数十年停滞が続いています。エネルギー・ゴミ削減の市民参画は必須です。時代に合わせたスマートコンポストのような新たな取り組みも研究検討する必要がありませんか?

<答弁>
家庭から排出される生ごみ削減対策としては、生ごみ処理容器購入費の補助制度や(桃太郎のまち岡山)ダンボールコンポストによる堆肥化事業があります。
また、事業所等から排出される生ごみ削減対策は、バイオガス発電施設の利用促進に加え、事業系の生ごみ処理容器の活用についての研究を行っているところであり、議員ご紹介の渋谷区の取り組み状況等もお聞きしながら引き続き研究してまいります

2 学校から出る年間残食の量はどのくらいですか?残食減量、活用へ向けた実行計画が必要ではないでしょうか?また今年度された学校給食のリサイクルについてお聞きします。

<答弁>
学校給食の残食量の状況は285トン。現時点で実行計画を策定することは予定しておりませんが、残食減量、活用については、課題と捉えており、食品残渣のバイオガス発電への活用など、まずは具体的な取組を進めてまいりたいと考えております。

5 これからの不登校支援や特別支援教育について〜一人一人を尊重する学びの保障を〜

不登校特例校の岐阜市立草潤中学校へ視察に行きました。これまでの学校システムに合わせることに疑問を感じ、不登校を経験した生徒のありのままを受け入れ、個に応じたケアや学習環境の中で心身の安定を取り戻しつつ、新たな自分の可能性を見出すことを目指されています。

1 こうした不登校特例校が全国に広がりを見せています。思い知ったことは、不登校特例校が、ではなく、一人一人の子どもを尊重し個に応じたケアができているということでした。岡山市の不登校児童生徒支援、特別支援教育について一度立ち止まり、それぞれの業務の棚卸とビジョン共有、一体的な取り組みへ向けた組織強化・推進体制が必要ではないでしょうか?

<1,3 答弁>
不登校児童生徒支援や特別支援教育については、一人一人の児童生徒が安心して過ごせる環境づくりと支援体制づくりが重要であると考えています。指導課が中心的な役割を担って、教育相談室や児童生徒支援教室等の関係機関と連携を図りながら、特別支援教育の視点も大切にし、児童生徒理解に基づく適切な支援を推進しているところです。

(要望)
2016年教育機会確保法には
不登校の児童生徒が通いやすい民間のフリー・スクールや公立の教育支援センター、特別な教育課程をもつ不登校特例校など、学校以外の教育機会を確保する施策を国と自治体の責務とし、必要な財政支援に努めるよう求めている。教育機会確保法は、学校復帰を大前提としていた従来の不登校対策を転換し、学校外での「多様で適切な学習活動」の重要性を指摘。不登校児童・生徒の無理な通学はかえって状況を悪化させる懸念があるため、子供たちの「休養の必要性」を認めた。夜間中学校も盛り込まれる。これに基づいた取り組みの徹底をお願いする。

2 校内支援教室、児童生徒支援教室、民間フリースクール、それぞれの課題解決についての覚悟をお聞きします。

<2,4 答弁>
児童生徒支援教室につきましては、各室における課題を基に、改善点を整理し、運営方針を次年度中に見直してまいります。民間フリースクール等との連携につきましては、「岡山市教育相談機関定例連絡会」を年間3回行っており、子どもたちの社会的自立に向けた幅広い意見交換や情報共有を通して、不登校児童生徒への支援がより充実したものになるよう努めてまいります。

(要望)
次年度中に児童生徒支援教室の方針策定ありがとうございます。ようやく不登校支援も動き出しますね。児童生徒の意見をもとに策定をお願いします。
本市は4区あるから一つづつ、ではなくて、分析・課題を洗い出し、実態にあった配置、運営計画(民間との連携)の見直し方針策定を次年度中されます。子供達のための策定を是非ともお願いします。

3 不登校児童生徒支援、特別支援教育を一体的に推進するための中核機能はありますか?

4 児童生徒支援教室についての課題解決へ向けた取り組みにそろそろ取りかかれませんか?次年度中に方針を作成してください。

5 廃校や小規模校の空き教室活用についてビジョンを持つ必要がありませんか?とりわけ不登校児童生徒支援や特別支援教育などの場として研究、検討してはいかがでしょうか?

<答弁>
廃校については、学校開放事業での利用者や地域住民の要望や意見なども踏まえながら、現実的なニーズに即し、安全な利用を第一として、その運用に努めているところです。一方、小規模校の空き教室については、在校児童生徒の学習やPTA活動など、各校の学校教育の範疇での活用を基本としているところです。なお、未利用地等の活用については、先行事例なども参考にしながら、他部局との連携を図ってまいりたいと考えております。

6 不登校支援員は1日3・5時間勤務で時給が1003円です。児童生徒のいる時間は配置が必要ではないですか?心が不安定、傷ついた子どもの支援にこの待遇も問題ではないですか?別室登校の改善・充実は不登校になるかどうかの最重要テーマではないですか?一人一人の子どもの状態を尊重した支援の徹底を学校へ周知していただきたいが?

→1人で10名の児童生徒の支援状態も

<答弁>
別室登校している児童生徒への支援は、不登校の未然防止や早期対応につながる重要なものと考えております。不登校児童生徒支援員のより効果的な活用については、校長会や担当者会で、さらに周知を徹底してまいります。

(要望)
別室登校、不登校支援員のあり方について改善を強く要望します。個に応じた支援と、支援員の活用、ではなくて信頼を。まずは実態把握をお願いする。

6 文化振興のこれから〜文化にも外部評価を〜

いよいよ来年9月新劇場が開館します。本市初の「創造」を掲げ、「みんなで創る」がテーマです。そのために必要な機能はこれまでになかった外的質的な文化事業評価と効率性優先ではない人材育成も見据えた投資なくして安全安心なくして舞台の「創造」は成り立ちません。そうでなければ新劇場はこれまで通り貸館主体の「市民会館」の焼き増しになるでしょう。

劇場運営には文化振興財団を非公募で採用しています。だからこそ客観であらゆる事業・運営を評価する仕組みが必要なのではないでしょうか?

<局長答弁>
新劇場開館後、指定管理者である公益財団法人岡山文化芸術創造は、新しい岡山の文化芸術の発信拠点として、まずは多くの市民に文化芸術を身近に感じてもらえるよう、演劇鑑賞事業や市民参加のオリジナル公演など、様々な文化芸術振興事業を実施、展開していくこととしております。
劇場の事業・運営については、利用者等へのアンケートや財団による自己評価等により事業効果を評価するとともに、市の審議会である「文化芸術推進会議」でも、ご意見をいただきたいと考えています。

新劇場の開館年度において国内外に通づるクオリティ・話題性、また地域協同で誰でも参加でき、かつ社会課題解決(アートの可能性)に挑む事業は存在するのでしょうか?

<局長答弁>
来年開館するハレノワの開館事業では、こけら落とし公演として日本初演のオペラ「メデア」を皮切りに、国内外の有名アーティストが出演するミュージカル、バレエ、ダンス、伝統芸能、音楽など、幅広いジャンルの公演を華やかに実施する予定です。これまで岡山でなかなか観ることができなかった壮大な舞台芸術をお届けしたいと思っております。
また、創造事業としては、市民参加型の創作ダンスや、社会課題をテーマにした演劇公演、例えば、高齢社会における「老い」や「介護」をテーマにした演劇なども準備しているところです。