甲第3号令和7年度岡山市一般会計予算について
2025.03.10

1 第8款土木費 第20項都市計画費 岡山城西の丸周辺広場整備について

1市長は所信にて「市民会館跡地については将来的な機能拡充にも対応できるように」と言われました。石山公園のパークマネジメント社会実験でステージを核にしたイベントは過去10年間で約10倍となりました。大きな成果だと思います。この社会実験の成果を設計に反映するべく公設のステージを設置された広場整備にすべきだと思いますがいかがでしょうか?

大森市長

端的に、そのステージについて、仮設のものにするのか、常設のものにするのか、森山議員と政策局の間で随分議論になってるという話を伺いました。これから設計の中で検討していけばいい話なんですが、一つはやっぱり森山議員にご理解をいただくというのは、この広場整備において広場をどう使うかというのは、色んな使い方が多分あるだろうと。例えば、音楽イベントみたいなものはステージがあるし、そうじゃなくて飲食・物販イベントであるとできるだけスペースを使った方がという議論もある。そういった用途を想定しながら、この広場の整備について考えていかなければならないと思っています。 ただ、森山議員が指摘されているように、仮設と言って、1回1回ね、業者の方から多額のお金を払ってね、借りていくとなるとなかなかペイができないじゃないか、そこも実際上そういうことがあるんだろうというようには思います。従って、例えば、昨日の打ち合わせ会で話が出たのは、仮設とする場合も、そういった資材ですね、利用者が容易に設置できるような形にするとか、市や管理者が貸し出すような形態とか。そういう広場自身は様々なものに使える。そして、場合によっては安価な形で、音楽イベントする方も、そのステージが作られると。こういったこともあるんじゃないかなあと。どちらにしても、これからの設計の中で検討していきたいとは思いますけれども、様々な要素の議論をですね、ぜひやらしてもらいたいなというように思います。

2 当該地はまさに岡山市の中心部で市民のアイデンティティー、レガシー溢れる「みんなの広場」とならなければなりません。その為には様々な声を反映し地域だけでなく外部の有識者など幅広い知見が必要です。現在石山公園検討会だけの意見で全体が進行していることに懸念を持っています。設計や便益施設等を整備運営する民間事業者募集要項の作成について石山公園、市民会館跡地、旧内山下小学校を含めたビジョンをつくる作業が必要ではないですか?

北川政策局長

岡山城西の丸周辺広場整備については、岡山城の歴史性や回遊性を向上させるポテンシャルを持った土地であるなどの特性を踏まえるとともに、市民や民間事業者などのご意見も参考としながら、整備方針を検討し、策定をいたしました。また、隣接する石山公園エリアの再整備とも整合を図ることとしており、令和7年度からの設計や、便益施設等整備運営する民間事業者の募集要項の作成にあたっては、これら整備方針等を踏まえて進めることとなります。

3 NHK跡地は観光バスなどの駐車場を想定していますが、城を望む借景にバスが停まっていることは文化財である石垣を隠すことになります。歴史の視認性にも反すると思いますがいかがお考えですか?

北川政策局長

次に、旧NHK跡地を観光バスなどの駐車場にするとバスが石垣を隠すのではないかという、この点についてです。駐車場については、オープンスペースを広く確保する観点や、歩行者・車両動線などを考慮した上で、3ヶ所の跡地のうち、これまで一般車駐車場として活用していた旧NHK岡山放送会館跡地に配置することとしております。整備にあたっては、岡山城天守の視認性や旧本丸の石垣の存在を考慮して参ります。

2 第2款総務費 第38項文化振興費 文学によるまちづくり事業について

ユネスコ創造都市ネットワークの目的は創造性を核とした都市間の国際的な連携を強化し、創造性を都市開発の重要な要素とするために、公共部門、民間部門、市民社会が関与するパートナーシップを促進することにあります。

1 創造性を核とした都市開発という目的を達成するためにはまず、次年度予算にて市民へ向けたステートメント(宣言や表明)について取り組まれますか?

→参考「創造都市やまがた ミッション・ステートメント」
『ユネスコ創造都市ネットワークに加盟認定された山形市は、映画をはじめ音楽やアート、デザイン、伝統工芸、食文化などさまざま な分野において優れた地域資産をもつ都市です。山形市はこれから「創造都市やまがた」として、市民、行政、事業者が連携し、 創造性を産業へとつなぎ、新たな経済活動や人材創出を図りながら、持続的発展が可能な都市づくりを進めるため、次のことに取 り組みます。 創造都市やまがたは、市民ひとりひとりがユネスコ創造都市ネットワークの意義を共有し、世界と交流します。 創造都市やまがたは、互いを認めあう多様性を大切に、異質なもの同士が出あう交流の機会をつくります。 創造都市やまがたは、誰もが主体的に学びあい、創造性を育み、果敢にチャレンジできる環境をつくります。 創造都市やまがたは、地域の伝統や文化と自然豊かな環境を大切に受け継ぎ、育みます。 創造都市やまがたは、創造性により人やものをさまざまにつなぎ、生活や産業に新たな価値を生み出します。 2022年9月1日 山形市 』

市民生活局長

ステートメントにつきましては、今後、国際会議の開催や次期総合計画の策定、岡山市文化芸術推進計画の改定も予定していることから、どういったかたちが望ましいのか、そうした中で検討してまいります。

2 山形市はユネスコ加盟後の創造拠点としてクリエイティブシティセンターQ1(キューイチ)を開設されています。地方創生推進交付金(拠点整備)を活用し、山形市が旧第一小学校校舎をリノベーションされ(整備・耐震化費用は約10 億円で国補助率 1/2)東北芸術工科大学との連携協定を結び運営されています。
ユネスコ創造都市ネットワークの活動内容には知識・経験の交流、人材育成、プログラム協力、文化芸術を活用した産業振興、 都市づくり等があります。本市がユネスコ創造都市へ加盟したことの国内外への発信や文学のまちづくりを推進するためにも拠点整備についてお考えはありませんか?

市民生活局長

文学の取組を進めるにあたり、活動や情報発信の拠点があれば有効であると考えており、取組に関わる関係者からも、そうした声をいただいております。一方で、拠点として整備する場合、役割や具体的な機能、設置場所などを検討する必要があり、その上で整備内容や運営方法、費用、効果などを含めて、必要性を検討していくことになると考えております。

3 来年開催される国際会議への招聘については姉妹都市等、本市と関係する国々を考慮にされますか?

市民生活局長

当国際会議は、ユネスコ創造都市ネットワークへの加盟後、当市の呼びかけで開催する初めての国際会議となり、文学分野の都市を招聘する予定としております。この会議を通じて、地理的にも近いアジア・太平洋地域の都市を中心に連携を深めていくとともに、優れた取組事例等を学び、文学による心豊かなまちづくりにつなげていきたいと考えています。現在、国際友好交流都市でもある韓国の富川のほか、ユネスコからシティフレンドとして指定されたニュージーランドのダニーデン、オーストラリアのメルボルン、アメリカのシアトル、イギリスのエディンバラから会議参加への内諾をいただいております。追加についても検討してまいります。

3 第2款総務費 第43項シティーミュージアム費について

近現代における市民の歴史文化資産のアーカイブ保存、活用について本市には課題があります。受け入れについてはシティーミュージアムの収容庫が満杯でこれ以上受け入れできないと聞きます。
施設管理費における収蔵庫の収容現状ついてお聞きします。

市民生活局長

岡山シティミュージアムには、約350㎡の収蔵庫があり、岡山市の自然資料、考古・歴史資料や美術工芸品など、2万7千点を収蔵しております。収納スペースにゆとりはありませんが、寄贈等のご相談には応じています。

森山要望

買取の予算もなく、収蔵のゆとりもないというのはもはや美術館の体を成していないのではいか?日々散逸する市井の作品についてどう考えるのか?至急改善をするべき。

4 第10款教育費 第5項事務局費 学校適応支援事業費について

1 ひとりひとりに寄り添う居場所づくり推進事業が出来た経緯、学校での実践(スーパーバイズ派遣)を通した教育長のご見解を伺います。

【教育長答弁】

本事業は、学校現場からのニーズに基づき、児童生徒への適切なアセスメントに基づく支援を充実させるため、従来のアセスメントに心理学などの専門的視点を取り入れることにより、より効果的な支援計画作成等に活かすため新たに取り組むものです。これまで個別に専門家派遣に取り組んだ学校の事例では、「個に応じた支援方法を取り入れることができ、児童の学習への意欲向上が見られた」、「学級全体としても指導上の具体的な改善点が分かり、授業改善につながった」など、専門家からの助言による効果が報告されており、次年度より全体的な取組とするものです。

2 校内支援教室についてですが、御津高校で開設される中学生のためのマイプレースのような児童生徒が校内に居ながらリラックスできるような、児童生徒の意見が取り入れられたデザイン空間について予算はついていますでしょうか?

【教育長答弁】

環境整備については、教室に入りづらい児童生徒が、落ち着いて過ごすことができ、自分に合った学習に取り組めるよう、児童生徒の気持ちを尊重しながら、和やかに会話ができる丸テーブルの設置など、親しみやすい空間づくりの予算を計上しております。

3 学校以外で不登校児童生徒や家族が近所で相談が出来て、市内にある学び遊び休めることの出来る場所を知ってもらうための取り組は次年度ありますか?

【教育長答弁】

現在、教育相談室や児童生徒支援教室を中心に、児童生徒や保護者の不登校に関する相談を受けているところですが、より身近な場所で相談ができるように、市内4つの公民館においても、相談できる機会を設けています。次年度も、より多くの方が気軽に相談できるように、現在の取組について広く周知してまいります。

5 第10款 教育費第10項 岡山中央中学校区公民館整備事業(4億3000万)について

1 来年3月開館予定の岡山中央中学校敷地内への公民館建設で学校施設との合築になります。暑さ対策は当然のことと思っておりましたが生徒・市民が利用する武道場にエアコンの設置が新設にもかかわらずありません。来年の猛暑前には何かしら対策が必要ではないですか?

教育長答弁

武道場は、体育館に比べ使用頻度が低く、時間の工夫により暑い時期を避けた授業ができること、また、避難所の一次開放スペースに指定されていないことから、現時点では空調整備の予定はありません。暑さ対策としては、学校に配備されているスポットクーラーを利用するなど、運用面での対応について検討してまいりたいと考えております。

2 同じく暑さ対策として懸念するのが屋上のテニスコートです。コンクリートの照り返しの中屋根のないコートで、、、これは想像を絶します。特殊なケースだと思います。ミストシャワー設置など対策が必要ではないでしょうか?

教育長答弁

暑さ対策としてのミストシャワーにつきましては、設置場所や個数など導入の仕方について、学校と協議してまいりたいと考えております。

3 公民館への道標(看板)についてどのようにお考えですか?公民館は防災拠点でもありますが、そもそもこれまでに公民館がなかった内山下、深抵、出石地区方面にはしっかりと掲示をお願いしたいと思います。

教育長答弁

新しくできる公民館の場所を広く知らせるため、施設案内標識の設置に向けて、今後、道路管理者などの関係先と協議を進めてまいりたいと考えております。

6 第10款教育費 第4項共済費のうち岡山っ子スタートサポート事業について

1 小学1年生の課題のについては急速な社会の変化もあり複雑多様化していると思います。近年の状況を踏まえどのように対応しようとお考えですか?

教育長答弁

幼児教育と小学校教育とでは、各教科等の区別の有無や内容・時間の設定など、様々な違いがあります。岡山市では、就学時の接続を円滑にするため、幼児と児童の交流機会の設定や、お互いの保育や授業を参観し合い、効果的な指導方法等について協議を行うなどして、連携を図っております。加えて、対象となる小学校に、岡山っ子スタート・サポーターを配置することにより、学校生活におけるつまずきの早期発見、早期解消を支援する体制を整えております。

2 不登校児童生徒の数は年々上昇しています。中でも気になるのはR1の15人からR5の57人へと約4倍になっている小学1年生の現状です。
小一プロブレム解消へ向けてサポーターを平成14年に36人以上のクラスに1人の配置をされ、改善をしながら平成26年で30人へと緩和してこられていますがこの10年、特に改善はありません。定数減への改善が必要ではないでしょうか?

教育長答弁

<岡山市では独自に、児童30人以上の学級を対象に、岡山っ子スタート・サポーターを配置しております。現段階では、配置基準を引き下げることについては考えておりませんが、就学時の接続を円滑にする取組を充実させながら、よりよい体制等についても研究してまいります。/p>

3 続いてサポーターの雇用環境についてです。継続採用の決定が次年度前日にならないとわからないという実態があります。民間では30日前に予告するのが義務付けられていますが、このような不安定雇用をこのまま続けられるのでしょうか?

教育長答弁

岡山っ子スタート・サポーターは、会計年度任用職員であり、年度を越えた継続採用とはなりません。募集要項に、学級数の変動により次年度の採用がなくなる場合があることを明示したうえで、応募いただいております。サポーターの配置は学級数を基準にしているため、採用が確定するのは入学式直前となるのが現状ですが、どのようなことができるか研究してまいります。