2017年 2月 定例議会個人質問
2017.03.04

IMG_4584

1.新たな観光ルートの掘り起こしについて

観光資源の魅力アップ事業として岡山連携中枢都市圏内の各市町がもつ歴史・文化資源等の魅力創出・情報発信に取り組み、観光客の周遊と滞在時間の増加を図る取り組みを目指されています。前議会からも幾度となく質問をさせて頂いておりますが、あらためて「海の道プロジェクト」のご提案をさせて頂きたいと思います。岡山城・後楽園という本市最大の歴史文化資源を都市間連携によって、どのように創造性あふれる仕掛けで掘り起こしていけば良いのか?観光創出について瀬戸内海がキーワードであることは間違いありません。外国人観光誘致、旭川かわまちづくり、都心創生まちづくり事業等、これらに共通し相乗効果が見込めるのが「海の道プロジェクト」であると考えます。観光資源の魅力アップ(新年度予算)とともに、掘り起こしも必要ではないでしょうか?。海上交通の歴史文化を掘り起こす「海の道プロジェクト」は創造性溢れ、なにより夢があると思います。農水省では平成28年3月に策定された「明日の日本を支える観光ビジョン」において「滞在型農山漁村の確立・形成」が位置付けられ、滞在を伴うインバウンド需要を農山漁村に呼び込み、日本ならではの伝統的な生活体験や農山漁村地域の人々との交流を楽しむ農山漁村滞在型旅行である「農泊」の推進を次年度から図ることとしています。観光地に集中しているインバウンドを含めた旅行者を農山漁村に呼び込み、宿泊者や農林水産物の消費拡大を図ることを狙いとし、国からの支援体制もあるようです。

【質問】
岡山城エリアから瀬戸内海へ向けた海上における観光ルート掘り起こしへ向けた社会実験等に取り組んむべきではないでしょうか?市長のご所見をお聞かせ下さい。

【答弁】
岡山城・岡山後楽園周辺の水辺空間は貴重な観光資源でもあり、旭川水辺再生の取組や石山公園のパークマネジメントは、その魅力をさらに高める市民協働の取組となっています。また、京橋朝市もそのひとつであり、京橋を出発点とする「岡山城・後楽園カヌー駅伝大会」は、都市型カヌー駅伝の先駆けとして来月第6回目の大会が開催されるとお聞きしています。
一方、旭川の河口、瀬戸内海沿岸に目を転じると、四ツ手網漁のように岡山の風物詩とも言える観光資源もあり、まだ十分活用されていないものも含めて、今年度、岡山型ヘルスツーリズム拠点化事業の一環として農業・農村観光資源等調査を実施しており、今後、その結果も参考にしながら、試行的な活用も含めて検討していきたいと考えております。

【森山意見】
新しい経済・交流都市を目指す為に新年度は国内外からの誘客を強化するために産業観光局を立ち上げられます。例えば外国人旅行者のオプショナルツアーとして岡山港から岡山の台所である市場へ、小串でのり養殖体験、犬島、牛窓、備前まで、、。北前船寄港地フォーラムも今年7月開催されると聞いています。これまで議論になかった漁村の歴史文化の資源活用や離島振興にも繋がります。そして、なにより観光の目玉は瀬戸内の宝石である海上からみる「瀬戸内の夕焼け」だと思います。その資源を掘り起こす。近隣都市と連携しこのプロジェクトに向けての検証をリーディング都市として引っ張って行くべきではないでしょうか。

2.芸術文化まちづくり推進事業と文化振興推進プロジェクト

芸術文化まちづくり推進事業には岡山城・後楽園を中心とした歴史文化ゾーンにおいて岡山芸術交流の次回開催を目指した検討とあります。これまで政策局主導で開催されている現代アート国際展です。また、新予算にある文化振興推進プロジェクトとについては市民生活局所管の新しい文化芸術施設に向けた取り組みの一歩であると思われます。

【質問】
それぞれの事業ミッション、目指すビジョンについて整合性がとれているのか心配しています。
財団のあり方とも密に関係していると考えますが、軌を一にした事業としてスタートしていただきたいです。これからの推進体制についてのポイントを踏まえお聞かせ下さい。

【答弁】
二つの事業は、岡山市第六次総合計画の長期構想の基本方向の一つである「歴史と文化が薫り、誇りと一体感の持てるまちづくり」を実現するために実施するものです。
文化芸術によるまちづくりや魅力づくりには、地域で活動している文化団体やNPO、学校、文化施設などと連携することが重要になります。そのため、推進にあたっては、文化芸術に関する専門性と地域連携の視点を持った人材を含めて実施体制をつくり、二つの事業を相互に関連させながら取り組んでまいります。

【森山意見】
おかやま創政会の代表でも聞かせて頂きましたが、美術館等において文化芸術を鑑賞した市民の割合は平成23年度から27年度にかけて10ポイント以上低下するなど美術や演劇、音楽等の実演や創作を直接体験する市民は減少傾向にある、これが現状なんです。原因は色々ありますがまずは文化財団のあり方を検討しようというところから取組まれています。財団の再編成を機に美術館のあり方も検討する必要があると考えます。時代の求める推進体制の構築に期待したいと思います。芸術交流について、今回はストライプ社との恊働事業でしたが、これを機に本市もアート事業に対して主体性をもって取組んで頂きたいと思います。
2013年開業の国内でも珍しい公立美術館アーツ前橋はご存知でしょうか?ギャラリー内での企画展事業、館内でのワークショップ事業等を通じて活動の理解を広めるための教育普及事業、アウトリーチプログラムによる地域アート事業。この三つの有機的な繋がりになりアウトとインリーチの往復による地域でのこれからの新しい美術館の存在価値を示されています。近年盛んに展開されているアールブリュットやアウトサイダーアートについても知的障がいの人々だけでなく、福祉や医療分野までその対象者を広げ取り組みをされています。

【質問】
本市の美術館であるオリエント美術館とシティーミュージアムにおいても新しい取り組みが求められますが、文化振興を担う財団のあり方検討において両館での連携についても検討をお願いしたと思いますがいかがでしょうか?

【答弁】
本市の文化振興財団は、これまで美術館や博物館と共同で、ワークショップや展示などの事業を実施しております。

【質問】
今後、岡山市としては、文化振興を担う財団のあり方を考えていく中で、美術館や博物館の専門性を活かしながら、本市の文化芸術振興を図るためにどのような連携ができるのか、検討してまいります。現在、本市においてはアートとコミュニティについてセンター的な役割を担う施設は地域にありません。文化政策において新しい取り組みをされるアーツ前橋のようにこれからのマチづくりを見据えその存在の必要性の検証をお願いしたのですがいかがでしょうか?

【答弁】
岡山市では、まちの賑わいと文化芸術の拠点となることを目指して新しい文化芸術施設を整備しているところです。この施設がまちとつながるために、誰もが楽しみ、参加できる事業や、商店街など周辺地域、他の文化施設と連携した事業などを今後検討していくことが必要で、議員ご紹介の「アーツ前橋」の取り組みも参考にしてまいりたいと考えております。また、新しい文化芸術施設には、創造支援や交流促進などの機能も備えてまいりますので、議員ご提案のアートとコミュニティのセンター的役割などについても、どのような可能性があるのか、今後、研究してまいりたいと考えております。

【森山意見】
アーツ前橋の表現の森事業では美術館が幅広い人々から利用されるためにはどうしたらよいのか?アーツ前橋さんはその回答に、「芸術からはもっとも遠いとされる存在(高齢、障がい、低所得、DV被害、服役中まで、、)の人々にアクセスすることで、結果中間層にも訴求する。ということを理念にアーツ前橋の表現の森事業をなさっています。本市美術館、公共文化芸術政策はどうでしょう、、、これからの文化振興財団が求められるのはまちづくりの視点・感覚だと考えます。コミュニティを知りそこにいるキーマンと繋がることだと考えます。金沢の21世紀美術館も開館5年前から交流部を立ち上げ開館時には300名のボランティアスタッフを獲得されています。本市も4年後の新しい文化芸術ホールを見据え、文化芸術とコミュニティについて考えるあたらしい取り組みをお願いしたいと思います。

3. 都心創生まちづくり事業

25年度策定のまちづくり構想からはや4年目。旧内山下小学校の今後の活用について、まずは社会実験と位置づけてこれまで3年にわたり賑わい創出へ向けた取り組みがされてきました。昨年からは校舎活用について様々な制約も出てきております。これまでの実験結果を踏まえ次年度もさらに実験をされますが、この実験はいつまで続くのでしょうか?実験のための実験、実験が目的になってしまってしまうような気がしています。新年度へ向け、やはり歴史公園整備の中身、必要な機能等について具体的に詰めていかなければ目の前の取り組みも停滞してしまうのではないでしょうか?
これまでの社会実験でこの廃校の必要・可能性をどのように感じておられるのか?構想内における必要な機能等についての議論が必要ではないでしょうか?
廃校の求められる機能について考えると、構想に縛られない全市的な検証も必要なのではないでしょうか?

【答弁】
一括してお答えします。都心創生まちづくり構想では、旧内山下小学校のある西の丸は、隣接する旧本丸・石山地区と一体的に、岡山城の「ウエルカムゾーン」と位置付けられ、将来的には歴史公園としての整備を目指し、活用策を検討するとしております。これまでの社会実験により、賑わい創出について一定の効果を得るとともに、旧内山下小学校校舎については、建物内の活用に一定の制約があることを踏まえながら、来年度においては、引き続きより広い視点から社会実験の内容を検討することとしており、その結果や来年度調査を行う他都市の状況を参考にしながら、今後関係部局と活用策等について引き続き議論を行ってまいりたいと考えております。

【森山意見】
都心創生の構想自体がみえづらいんですよね、特に歴史公園。石山公園、岡山城のリニューアルが先行して進んでいます。 構想に縛られることなく、全市的観点でそこに必要な「機能」が見えてくるのではないでしょうか?経済局では観光センターが、文化政策で言えば市民のスタジオかもしれない、生涯学習で見れば公民館、市民恊働でみればコミュニティ・ESDセンターなど。 隗より始めよで次年度には内山下小学校跡地と市民会館の活用の是非から議論しないとなにも始まらないのではないでしょうか?特に内山下小学校については展望を示して頂きたいと思います。

日本のモダニズム建築は、主に1950年代から70年代、高度経済成長期に作られたものです。従来の建築様式にとらわれない独創的なデザインが特徴で、国内に2,000以上あるといわれています。日本では、あまり知られていないんですが、世界では日本のモダニズム建築が高く評価されています。近年、全国的にこうした建物の老朽化が進み、保存か解体かを巡ってさまざまな議論が巻き起こっています。モダニズム建築が広がったのは、東京五輪を成功させ、日本が自信を取り戻し始めた高度経済成長の時代。焼け野原に次々建物が建ち、暮らしが豊かになっていく中、人々は建築に未来への夢を託しました。このころ、丹下健三をはじめとする若き気鋭の建築家たちが続々登場し、常識にとらわれない、見たこともない建物を競って生み出し、世界を驚かせました。丹下健三いわく「四角い豆腐の箱のような、そういう(建物)は、どうも面白くない。日本の古来の中から、バイタルな(生命力のある)ものを引っ張り出したい。」と言葉を残されています。

【質問】
構想内にあるモダニズム建築である岡山市民会館(岡山市民会館は1963年佐藤武夫による設計)の今後の活用の議論がありませんが、いかがお考えでしょうか?

【答弁】
岡山市民会館は、昭和30年代に著名な建築家により設計された、歴史と伝統ある多目的ホールであり、現在建物所管部局において、今後の施設利用について示すとしているところです。

【質問】
構想エリアには多くのモダニズム建築が集積していますが(西日本では岡山は突出しているといわれます)その観光客誘致について優位性を活かすお考えはありませんでしょうか?

【答弁】
議員ご指摘のエリアでは、岡山県庁舎、岡山県天神山文化プラザ、林原美術館が代表的なモダニズム建築ではないかと思われますが、岡山県では、近代建築の旗手・前川國男氏が手掛けた建築物が存在する全国8自治体で、「近代建築ツーリズムネットワーク」を設立し、前川建築を含む国内の近代建築の観光資源化の促進に取り組んでいると聞いております。
こうした全国的なツーリズムの動きも注視しながら、建築物についても観光資源として活用していきたいと考えております。

【森山意見】
市民会館
佐藤武夫さんは向かいの山陽放送も一緒に建築をされ、建物よりもその間にある石畳の空間を市民の広場として位置づけられていたんですね(残念ながら駐車場と成り果てていますが、、)。
モダニズムというのは、使い手が価値を生み出すものだと思っています。使うことによって、その建物の価値が初めて生きると思います。こうすれば残せるんじゃないか?ということがあれば、積極的にそういうのを市民を巻き込んで話し合っていくべきではないでしょうか?住民が意識した上で、残すのか取り壊すのかを決めることが重要で、ただ1つだけ確実に言えるのは、拙速にコストがかかるから取り壊してしまうと元に戻せないということなんですよね。市民会館、その名の通り市民の沢山の思いが詰まっている会館です。そのレガシーを活かすことが歴史文化のマチづくりではないでしょうか?今は昔と違って、税金だけじゃなくて、クラウドファンディングみたいに、ネットで集めることもできるようになりましたから、そういうことも含めて、住民が向き合うことが大事かなと思います。再度お考えをお聞かせ下さい。

4. 若者が活躍できるマチづくりについて

近年子ども議会や若者議会の取り組みが始まっていますが、そんな中で愛知県新城市は市の職員が丁寧に若者の声を聞き、どうやったらその声を市政に活かせるかを本気で考えておられます。平成27年4月1日から「新城市若者議会条例」をスタートされ、それに基づき若者をとりまく様々な問題を考え、話し合うとともに、若者の力を活かすマチづくり政策を検討し市長に答申する平成27年度「新城市若者議会」を開催されています。新潟県の長岡市では産官学金連携による「ながおか・若者・しごと機構」をたちあげられ若者主体のプロジェクトに年間6000万の執行予算をつけられています。本市では次年度より他都市よりも後発で若者政策がはじまりますが、その優位性を活かせるような先進的な取り組みが求められます。市長も若者の集まるワークショップ等に参加され色々とお感じになられることも多いと思います。

【質問】
大学生マチづくりチャレンジ事業の次年度以降、持続的に本市で発展させるためのプロセスをどのようにお考えでしょうか?他都市の先進的な取り組みへの所見を踏まえ、併せてお聞かせ下さい。

【答弁】
議員ご紹介の「新城市」と「長岡市」の事例につきましては、次代を担う若者の人口減少に対応して、若者の活躍の促進と地域への定着を図ろうとするものであり、その課題は岡山市にも共通するものと考えております。こうした中、若者政策については、「岡山市第六次総合計画 前期中期計画(案)」において、「政策13 女性や若者が活躍できる社会づくり」を掲げているところであり、まずは「大学生まちづくりチャレンジ事業」を含む関連事業を着実に推進し、関係部局が連携して若者政策を持続的に進めてまいりたいと考えております。

【森山意見】
全国で若者主体の議会なるものはいくつかありますが、本市においては開催されていません。これまで若者を巻き込んだワークショップは多々開催されてきました(市長もよく足を運ばれておられますね)が次のフェーズに移行するべきではないでしょうか?若者が主役となり、政策立案をし事業化できる環境整備が必要ではないでしょうか?若者からのヒアリングで終わらせない取り組みをお願いしたいと思います。イベントとしての若者議会なのか会議でもいいのですが開催を検討してみてはいかがでしょうか?

5 旭川かわまちづくり事業と石山公園再整備

みんなで考える石山公園のリニューアル計画作成に向けこれまで市民ワークショップを4回開催されています。岡山城・後楽園エリアにおける回遊の拠点となるような整備にしなければなりません。先んじて本年秋にカフェの事業者選定を行うことになっています。

【質問】
あらためて、石山公園を岡山城・後楽園の観光ルートにおいてどのような役割と位置づけようとされていますか?

【市長答弁】
石山公園は、市民団体により各種イベントが開催されるなど、多くの市民や観光客の憩いと交流の場として利用されています。現在、「旭川水辺再生」の取組みを、様々な団体と進めており、左岸側では旭川さくらみちの整備、右岸側では、水辺近くで景観を楽しみながら散策ができる歩道の整備や、出石地区の堤防整備に併せた堤防上でのオープンスペースの整備、水辺へのスロープ設置等を行うこととしております。今申し上げた事業が完成すると一帯が劇的に変化します。その中で民間活力を導入しながら賑わいを創出することにより今まで以上に石山公園は中核的な役割を担うことが期待され、そして大きな財産となると考えております。
このようなワクワクする未来を描きながら取組みを進めていきたいと考えております。

【質問】
カフェ事業の入札時期、募集要項のイメージをお聞かせ下さい。要項については何かポイントとなる項目がありますか?こちらから制限をかけすぎず、民間ならではの自由な発想が活かせるようにして頂きたいと思いますが、ご所見を願います。

入札審査に関してですが、これまで市民ワークショップを開催して意見集約をしてきたのですから、最終は執行部審査であるべきだと考えますが、市民にオープンなコンペティションも採点項目に入れてみてはどうでしょうか?

【答弁】
石山公園内のカフェ常設につきましては、民設民営を前提に、今年9月以降の公募に向けて準備を進めているところです。現在、カフェ事業者によるトイレの併設や観光案内の実施の可能性、最低限必要な事業期間や参加意向などについて、事業者へヒアリングを行っておりますが、議員ご指摘のとおり、民間ならではの自由な発想が活かせるよう、施設の配置や運営に関する条件などについて整理していくことを考えております。また、市民協働による公園運営を目指して、地域住民や利用団体、管理者等で昨年8月に設置した「石山公園活用検討会」を始め、市民の方々からご意見を伺いながら、カフェ事業者の募集内容について検討していきたいと考えております。
市民にオープンなコンペティションについてのご提案につきましては、多くの市民の声を反映することは大切なことであると考えておりますが、審査の公正性や、提案者の事業ノウハウの保護の観点もある事から、他都市の事例も参考に検討してまいりたいと考えています。

6. スクールソーシャルワーク事業について

学校は校内における子どもの教育・支援についてどこからどこまでがその役割であるのか?学校も保護者もそのことを具体的に把握出来ていないのが現状だとおもいます。近年の先生の多忙化、増加傾向にある子どもの貧困対策等に向け積極的な取り組みが求められます。新年度、全市において子ども相談主事12人から18人への増員による全小中学校への月一回定期訪問はその一歩の踏み出しだと期待をしています。スクールソーシャルワークのポイントは福祉の専門家が学校にいる、そして家庭にも入り込んで子どもを支援することにあると考えます。

【質問】
現状12名の子ども相談主事のうち福祉の専門家である社会福祉士は2名でそれ以外は退職教員であると伺っています。今回の増員についてはバランスよく福祉の有資格者のみの増員をするべきではないでしょうか?ちなみに、県のソーシャルワーカーは25人でうち有資格者は19名となっています。今後の取り組みの展望についてもお聞かせ下さい。

【答弁】
子ども相談主事は、小中学校等の職員から相談を受けることが多く、教職経験を活かして的確な助言を行っております。また、子どもの問題行動や不登校などの原因となる複雑な家庭環境について、さまざまな事例に関わり、現実に即した支援を行っています。あわせて、福祉事務所に配置されており、児童福祉司や社会福祉主事等の専門職と共同して支援にあたることができます。
こうしたことから、今回の増員も、長年の学校現場での経験をいかし、学校とスムーズに連携ができる教職経験者の中から選定したいと考えています。今後、子ども相談主事を増員することで、すべての学校に毎月1回の勤務ができ、学校での子どもの様子や教職員からの情報が迅速に伝わるようになり、困難を抱える子どもの早期発見、早期支援につなぐことができるようになります。

【森山意見】
校内での福祉課題は今後増加の一途であると思います。そのなかで、若い有資格者を育てて行くことも必要ではないかと思います。なぜ有資格者を増やせないのか?一つは待遇面にあると考えます。労働条件は1日7.5時間週4日勤務で16万7600円(約時給1300円)。これでは20、30代の人材は生活が出来ません。子どもたちに寄り添うには若者であることが優位な場合もあります。人材育成を考えるうえでも有資格者の待遇強化も課題ではないでしょうか?例えば退職教員の報酬分を社会福祉士へ増額するなど工夫が必要ではないでしょうか?現状ソーシャルワーカーは県の方へ流れて行っています。県は有資格者時給4930円 準ずるは2820円出しています。県とのバランスも考えるべきではないでしょうか?