2012年 9月 定例議会個人質問

2012.09.12

report_201209

<写真>市長答弁での一コマ

9月定例議会個人質問(2012年)

1 主体性と創造性を最大限に高める「ワールド・カフェ」
~市職員と市民とのあたらしい関係性をつくる為に~

昨年度の2月定例で市長から今後の市民恊働のありかた、多様な恊働による新しい「公 共」を担う仕組みづくりへ一層の強化をしていく、と仰って頂きました。岡山市政を出来るだけ市民感覚に近づけるための具体的な手法提案をさせて頂きたいと思います

米国で「ワールド・カフェ」という話し合いのあり方が生まれたのは1995年であり、 Juanita Brown (アニータ・ブラウン)氏とDavid Isaacs (デイビッド・アイザックス)氏 によって開発されました。ワールド・カフェとは、「知識や知恵は、機能的な会議室の中 で生まれるのではなく、人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築くことの できる『カフェ』のような空間でこそ創発される」という考え方に基づいた話し合いの手 法である。

【ワールド・カフェが普及している背景】

グローバリゼーション、情報技術の進歩など、私たちを取り巻く環境は加速度的に変化 している中、人々は、企業、組織、地域、自治体、国などあらゆるところでコミュニケー ションの重要性に気づきはじめている。しかし、これまでの『会議』『ミーティング』 『ディスカッション』『セミナー』などは必要なものであることに変わりはないが、以下 のような点においてコミュニケーションとしての息苦しさが
あったのではないかと思う。

• 上意下達であらかじめ物事の方向性が決まっている • 役職や立場のパワーバランスによって決定事項が伝達される • 開催自体が目的で形骸化している • 理論や根拠の正しさ、証明によって考えに優劣がつけられる • 知っているものが『教え』知らない者が『学ぶ』という構図である。 これに対し、ワールド・カフェは次のような特徴があることで、これまでのコミュニケーション手法とは異なる。• 人間関係が対等(地位、年齢、役職の差が持ち込まれない)である • 自由参加で、オープンである参加者が主役である。それぞれが言いたいことが言える。トップダウンでもボトムアップでもない意思決定や合意形成がなされる。 多様性が複雑に絡み合って知識や価値が創造される。
これまでの手法とは異なる特徴を持つワールド・カフェは、多様な情報や価値観が入り混じる現代において人々がより良い共存を模索するために有効な手法として注目を集めています。

【ワールド・カフェの原理】

• コンテキスト(前提条件)を設定する ・温かいもてなしの空間を作る ・大切な問いについて探求する ・全員の貢献を促す・パターンや洞察、より深い問いに、共に耳を澄ます ・皆で発見したことを収穫し、共有する。

ワールド・カフェの基本的流れは、テーブルごとに4名着席して、グループにする。
他にもいくつかグループをつくる。1. 提示された共通のテーマについて各テーブルで話し合う。 2. 20~30分ほど話し合い、1人をホストとして残し3人は別々のテーブルへ移動する。 3. ホストがそれまでの内容を新たな3人に伝え新たな4人でまた話し合う。 4. 2~4を2、3回繰り返す。 5. グループ内や全体で話し合った内容を共有し、まとめる。

一見単純な流れの中で、個々が持つ考えや価値観、知識などが引き出されて、それらが 入り混じり、化学反応を起こして新たなアイディアや知識、価値観が生まれます。

自治体での活用も始まっています。

今年度、東京都世田谷区(人口約86万人)において今後の20年を展望する「基本構想」の取りまとめの作業について「住民・区民参加方式」を行う ためにワールド・カフェを採用されています。 まずは、世田谷区職員の中から志願して企画立案や区民参加の議論に参加していきたいという48人を対象として自治体職員版ワールド・カフェを行なったとい います。その約2ヶ月後に、世田谷区がこれからのビジョンとする「基
本構想」をつくるため、住民票から「無作為抽出」で案内状を出した区民の中から、約90人が参加する「区民参加ワークショップ」を開催されています。この ワークショップは、ワールド・カフェの手法を用いて行われています。先に、区職員有志による事前研修(ワールド・カフェの)を行い、研修を終えた職員たち が主体となって区民ワーショップを実現したと言う事です。

「無作為抽出で案内状を出した中で積極的に応じた区民は地域コミュニティの現在や将 来に関心がある人たちであるということを差し引いても、議論は活気に満ちていて楽し く、またポジティブに行われた、区の主催する行事となると、必ずと言っていいほどにテーマとなる問題について過去から取り組んでいる方や、私自身がお会い したことがある方が何人かは参加しているが、「無作為抽出」のせいか区の行事やイベントでよくお見かけする人はほとんどいない。もちろん、テーブルに着席 した時にも、ほぼ初対面の人たちが役割分担をして発表に臨んでいた。」と世田谷区長はブログで語られています。 各テーブルに着いた区民は、高齢者の方もいれば、20代の学生もいる。老若男女(ロウニャクナンニョ)、異世代交流の場になり、実に活発に「世田谷区の魅 力」「問題点」 「将来像」等、順を追って区長と職員と区民、または区民同士で語られたのです。

これからの時代に即した課題解決のためには、まず、行政が市民を巻き込み、いづれは市民が行政を巻き込んで行く、というようなあたらしい公共を担う具体的な仕組みづくりが必要であると強く感じます。その為には『ワークショップ』という方法も市民の皆さんへ浸透されつつあり親しみやすいのではないかと思います。

ここで質問致します。

この「ワールドカフェ」を活用した無作為抽出型による住民・市民参加の「大岡山市民ワークショップ」を開催してみませんか?昨年度、「わいわい ミーティング」ということで若者の行政参加を施行されましたが、もっと幅広い多様な市民を対象とした行政参加の仕組みづくりを政策として取り入れてみては いかがでしょうか?先に公明党を代表して松田議員の質問にもあがりましたが、まずは2年後に開催される「ESD国際会議について」をテーマにするのがよい と思いますが?政策局長お答え願います。

政策局長 答弁
市民協働により都市ビジョンを推進していくためには、市民の皆様の声を幅広く市政に反映していくことが重要であると考えております。
このため、必要に応じ、議員ご提案のワークショップの手法も含め、さまざまな手法を用いて、市民の皆様の声をまちづくりに反映できるよう努めてまいりたいと考えております。

ご答弁ありがとうございました。

再質問
昨年の大震災以降、この国のかたち、政治のあり方について問われる風潮が高まるなか、30代40代のこれからの我々現役世代も少しづつではありますが政治 参加、地域自治について関心を持つようになっています。岡山市行政としても、待っているだけではなく、市スタッフ自らが動き、若い世代の持つ感覚に寄り 添った施策を打ち出して行かなければいけないと思うんです。そういった意味からも政策のトップは桜井局長は30代であります!我々と同世代であります!積 極的に検討を頂きたいと思う訳であります。ちなみに、市長はこういった若者も巻き込んで行く新たな施策についていかがお感じになられますか?

高谷市長 答弁
市民の意見、中でも若い人の意見を市政に反映させるべきという考えは、く同感であり、政令指定都市・岡山のさらなる発展を見据えたまちづくりを進めていく ためには、これからの岡山を担う若い世代にどんどんまちづくりに参画して欲しいと考えている。若い世代も含め、市民の皆様の声をしっかりとまちづくりに反 映できるように努めていきたいと思っておりますので、これからもよろしくお願いします。

2 障害をもつ方々への支援について

(1)障害をもつ成人への就労支援について

総合福祉の拠点都市『岡山』にふさわしい就労支援施策とは?

(ア)成人就労のための研修事業はありますか?(岡山県障害者職場研修事業)(佐賀県 チャレンジド・ワークステーション)

保健福祉局長 答弁
障害者の就労に向けた職場での体験研修は、本市では実施しておりませんが、就労支援については、第3期岡山市障害福祉計画(平成24年度から平成26年 度)の中で、一般企業での就労を希望する人に、一定期間就労に必要な訓練を行う就労移行支援や、一般企業での就労が困難な人に、働く場を提供するととも に、必要な訓練を行う就労継続支援を推進し、一般就労への移行を促進していきます。

(イ)今後、障害のある方の雇用について公(おおやけ)が担うべき使命とは?現在福祉団体との随意契約は認められているが契約数45のうち36もの 契約が同一法人になっているのも気になるところであります、、。バランスよく障害のある方への就労枠を考えて頂けませんか?また、今後の公共施設管理清掃 等について業務委託の付則として障害のある方の雇用を前提とした要項に変更は出来ないか?更に、今一度、本庁管理内での作業について障害 のあるかたの作業に合致 するものがあれば洗い出して頂き、新たに業務委託をして行く事をお願いしたいのですが?(作業の効率化、費用対効果)

保健福祉局長 答弁
障害者等の経済的自立を支援するためには、福祉団体への市からの業務の発注を増やすことも必要です。これまでも、新年度予算要求前に岡山市からの業務発注 について、福祉団体との随意契約を全庁的に依頼してきておりますが、今後、さらに業務発注量を増やすため、福祉団体ができる業務内容を例示するなど工夫を し、各課において障害者による作業が可能な業務の確認をおこない、可能な業務については福祉団体へ発注するよう、全庁的に働きかけてまいりたいと考えてお ります。

(ウ)市内で唯一の市営農園である牧山クラインガルデンの目的、今後の見通しについて教えて下さい。

経済局長 答弁
牧山クラインガルテンは、市民の方々が豊かな自然の中で土に親しみ、野菜や花の栽培を通じて農業や食への理解を深め、家族や地域とのふれあいの場となる ことを目的として平成8年に開設した市民農園です。しかしながら、ここ数年は利用が伸び悩み、今年9月での利用率は全体で47パーセントとなっておりま す。また、施設の老朽化が進み、管理棟やラウベ(農園に付随する小屋)、配水管等での修繕が必要となっております。このため、施設の修繕を順次行うととも に、関係者のご意見を聴きながら、利用しやすい施設となるよう、ハード、ソフト両面での改善を進めているところです。

再質問
市営農園「牧山クラインガルテン」は直営施設なんです。ここの改善計画を考えた時にまずは地域課題の解決をベース考えなければいけないだろうと。クライン ガルテンのある中牧という地域は例に漏れず過疎化という課題があるわけです。経営改善が地域の課題解決に繋がらないといけないんですね。一つ提案させてい ただきますが、クラインガルテンを舞台に「農業」をテーマにすることで、隣接する適応指導教室「ラポート牧山」へ通う子どもたちの体験の場として、障害の あるかたの就労研修や施設管理業務にかかる就労先として、そして、農業そのものへの後継者の創出のきっかけになり過疎化への歯止めへと繋がれば一石三鳥だ と思うのです。
このような、それぞれの抱える課題を持ち寄りシェアすることで持続可能な共生地域を目指すというモデル事業を検討していただけませんか?

経済局長 答弁
牧山クラインガルテンの新たな活用策として、例えば、新たに就農を希望する方が農作業を体験・実習する場としての利用や、子どもたちや障害のある方の農 業体験など、新規就農や教育・福祉目的での活用につきましても、今後、検討したいと考えております。いずれにしましても、今後とも、関係者の意見を聴きな がら、本施設が市民農園として、また地域活性化の拠点としても、有効に活用されるよう努めてまいりたいと考えております。

教育長へお聞きします。

ラポート牧山(適応指導教室)の子どもたちが地元と三位一体となって持続可能なこれからの新しい共生モデル構築へ参加する事についていかがご所見をお持ちですか?

教育長 答弁
適応指導教室ラポート牧山に通室している子どもたちにとって, 農業体験や動物とのふれ合い,土いじりなどは,心を耕す有効な活 動であり,今後も,そうした行事であれば,積極的に参加を検討したいと考えております。

 少子高齢、経済の閉塞化と共に社会保障についての課題山積は火を見るより明らかである。障害福祉に携わるスタッフの、ハッキリ 言ってその疲労困憊ぶりは目を覆いたくなる状況であります。まずは、『ケアするひとをケアする』ことを第一の課題解決としてテーブルに挙げる必要があると 思いますが。

(例1)岡山大学では,平成21年1月にダイバーシティ(多様性)推進本部を設置 し,女性研究者や外国人など多様な人材を活用して組織やチームの業績やモチベーションを高めるとともに,高齢者や障がい者と協働し,多様な職員が持てるス キルを最大限発 揮することができる教育研究環境整備を推進しています。ダイバーシティ推進本部に設置した「障がい者雇用推進室」では,障がい者雇用数の増加や雇用障がい 者の就業支援に必要な施策及び職務設計の計画などの業務を行っています。

(例2)佐賀県はハローワーク特区:若者、障害者の就労支援を10月から始動、県庁内に調整監を新設、全国に先駆けて10月から県内で始まるハ ローワーク特区に関する協定が交わされ、国と県との一体的な運営により、ハローワーク佐賀での若者や障害者の就労支援強化などが事業の柱に挙げられた。ま た、事業を円滑に進めるため、県は雇用労働 課内に特区調整監(課長級)を新設し、ハローワーク佐賀の次長に県職員を充てる。情報の共有化で障害者や生活保護者の就労支援も効率的に進めることが期待 できるという。

(オ)本市においてまずは例1のような障害のあるかたの就労についての庁内組織をつくり、その後、例2のように外部との連係が必要になって来ると思いますがご所見を。

保健福祉局長 答弁
障害者の就労支援を進めるためには、庁内においては、局内での各課の連携は当然のこととして、教育委員会、経済局など関係部門と連携を密にしながら、進 めていくことが大切であると考えています。また、外部との連携については、労働局、ハローワーク、特別支援学校、県の障害者就業・生活支援センターなど外 部の関係機関とも連携を図り、そのネットワークを活かして、就労支援につながるよう、務めてまいります。