2011年 6月 定例議会個人質問

2011.06.12

shisei_moriyama

 

6月定例議会個人質問(2011年6月16日)

生まれて初めてのこういった公での質問という事に非常に緊張しております、何かとお聞き苦しい事も多々あるとは思いますがお付き合いの程よろしくお 願い致します。私は36歳です、若い世代の声を一つでも多くお聞きして頂けるようこの四年間の議員活動を頑張って行こうと思いますので宜しくお願い致しま す。

「脱成長」あるいは「従来の経済成長とは異なる形での豊かさの実現」というテーマへの関心が日に日に高まってきている今日でございます。3.11以降の原発事故問題や今後のエネルギー政策に関する議論が新たなリアリティーを加速させているとものと思います。
その中でも若年者層への雇用や労働のあり方はとても重要な課題かと思います。
モノがあふれる時代となって現代の先進諸国は構造的な「生産過剰」となり、”失業問題を需要拡大と経済成長によって解決する”という発想が限界に達し、他方で長期労働が慢性化してしまっているいるのが現状です。
むしろ賃金労働を減らしそれをコミュニティーや自然に関わる活動に変えていく事が私はこれからの日本の進むべき道ではないかと考えております。それらをふ まえて本日は政令都市岡山における「若者の自立支援」や「岡山市中心市街地活性化と市街地における都市型コミュニティーつくり」について市長にお聞きした り提案をさせて頂き、ご所見をお伺いしたいと思います。

1. 若者への住宅支援について

ここ数年、若者の生活困窮やウィークタイズ(弱い絆)に注目が集まっていますが、その関心は非正規就労者の増大や未婚率の上昇、という事だけにとどまって肝心の住宅問題については見過ごされて来たかのように思います。
先進諸国には若者への住宅支援があるが、むしろ日本では若者は疎外されてきたように思う。たとえば若い単身者に公営住宅への入居資格は与えず、住宅金融公 庫は単身者を融資対象に含めなかった。今日の単身者の多くは低い所得しかえられず重い家賃負担が経済状態を圧迫し結婚して子供をもつという選択肢どころか 自立すら出来ない状況にあります。安定した仕事につけない若者、いわゆるフリーター、ニートが増える中、労働の中に生きがいというものがなくなってしまっ ている、かつては一時しのぎでのアルバイトも夢や希望をもてない若者はそれが主な生活基盤になってしまっている。
そして「パラサイトシングル」の増大は社会の注目を集めたがこれに関する議論の中に若者への精神論、つまり「自立心」の欠如に非難が向けられたり、一方で はその非難に対する非難があったりしたが、もはやこれ以上の議論はジャーナリスティックな論争を煽る以外にはなんら意味を持たない事であって、若い世代の 実態を知ろうとする為には実質的な作業として暮らしの物質的条件を探る事からスタートする必要があると私は考えます。
若い世代のライフスタイルの変容をポストバブルの不況に関連させ、一時の現象とみなす見方もある。
が、しかし未婚率の上昇は1970年代以降上昇の一途であるのも紛れも無い事実である。1980年~2005年にかけて30歳~34歳の男性では22%~47%へ、女性では9%~32%へに増大している。
パラサイトシングルも2009年の調査では30代男性が47%女性は36%でともに増加傾向である。
ここで一応確認しておきますが、シングルであることや親の元で生活をする事が悪いという訳ではない。がしかし、なんらかの支援体制があれば自立したいとする意見も多くあるのが実情である。昔は経済的
に貧しい人達はたくさん居たと思うが、何が今と決定的に違うかというと今の方が貧しい人が”社会的に孤立している”という事だと思う。昔は、貧しいながらも、向こう三軒両隣、醤油が足りないから隣から、み
たいなのがあった。
僕も幼少期は近所のおじちゃんやおばちゃんに怒られたり褒められたり(まあ、ほとんどが怒られていたという記憶しかありませんが)しましたが当時は理解出来なかったですが今思うと安心感というものに包まれていたように思います。
ポストバブルの景気低迷は雇用条件を悪化させ、就労の不安定化をもたらせた。この先、景気が回復するんでしょうか?どちらにせよ労働市場の規制が緩んだま まであれば雇用の不安定さは長期のトレンドとして続いていくと思います。若者の暮らしをめぐる変化は突発的な現象ではなく構造化した社会傾向として理解さ れなければならないと思う。
暮らしの定義として『衣食住』が掲げられるがそのうち”衣服”と食料”はこれまでの半値で購入する事が出来るようになったが依然として住居のほうは”定価のまま”というよりむしろ上昇傾向にある、というのが最大の問題点ではないかと推測します。
これまでの住宅システムの制度は中間層の家族の持ち家取得ばかりを援助し、借家人、家族を形成しない人達、雇用の不安定な人達に微量の支援しか配分しな い、この事において住宅条件の劣悪さに苦しむ人達の境遇は経済次元においての「自然現象」の結果ではなく、制度の産物としての側面を強くもっていると感じ ます。そして、人為のシステムが不利な状態の人達を生み出すのであればそのシステムを人為によって改善する事が必要かつ可能であると考えます。

これらをふまえてこれからの岡山市は全国に向けて政令都市としての存在感をアピールするためにも、ここ”晴れの国岡山”を「住み良いマチ」そして 「ストロングタイズ(強い絆)なマチ」を推進するべきだと思う。若者たちがもっと自由に夢を追える社会になるべきだし様々なライフスタイルを試せる社会 じゃないと面白くないと思うんです。自由と多様性は放っておけば生まれるものではなく、社会的に創らないといけないもの。若いときの最初の住まいが保証さ れれば、安心できて、いろんなことに挑戦する人が増え、もっと活発な街になると思うんです。
そして、今日の若者たちの地元志向は驚く程に強い、自分の居場所みたいなものを強く求めているんです。若者の希望について考えるにやはりまずは若者の日常 生活でのなかでの他者との関わりをどれだけ増やす事ができるか?という事だと私は思いますが。住宅というのは生活の基盤であると同時に社会のあり方を変え るという重要な役割をひそかに果たすものなんだと思います。

⑴ 単身若年者が自立し自活するための住宅政策として市営住宅への門戸開放や全国に先駆けて民営借家への資金補助を打ち出してみてはいかがでしょうか? 都市整備局

都市整備局長 筒井
市営住宅への入居につきましては、公営住宅法及び岡山市営住宅条例等において、高齢者等の一部を除いて同居親族のいる方を対象としており、現時点では、若 年単身者は対象としておりませんが、ご指摘の件については、本市におけるニーズ、住宅政策上の期待される効果及び他との施策との整合性等を見極めながら、 必要な場合においては、いかなる対応が可能か研究してみたいと考えます。
また、民営借家へ若者たちが入居するため、入居資金の補助を行うことにつきましては、他の世帯/世代とのバランスの問題など住宅政策上、課題も多く、慎重な検討が必要と考えております。
所管 都市整備局住宅課

2 中心市街地(カルチャーゾーン)の活性化について

私は、シンフォニーホールの北向かいの桃太郎大通り沿いでカフェや音楽を中心としたイベントスペースを経営して今年で11年目になりますが、最近は本当に人通りがなく景気の閉塞感も伴ってお店たたむ人がここ2~3年で急増しております。
もともと私のお店がオープンした2000年当時もさほど景気が良かったわけでは無かったのですがここ数年は本当に目も当てられない程閑散とした状況が中心市街地(とくにカルチャーゾーン)で起こっております。
我々小作人は愛情込めて種を蒔き芽が出てやがて花が咲く事を愉しみに日々お店の営業を頑張っております。が、ここ数年は花が咲くどころか芽が出るのもまま ならないといった状況でございます。もちろん個々の企業努力というのにも反省点はあるかとは思いますが、このマチナカの状況をみて「この我々の蒔いた土壌 の品質はどうなっているんだ?」と疑うようになりました、これまででは考えもしなかった事です。

我々若い世代もこれからは店つくりだけではなく街つくりにも責任をもって参加しなければならないんだ!

という気概が今回の私の選挙への立候補そして当選へと繋がったんだと思います。
ですので、若い世代の町衆の声をこうして議会へ届けられる事に大変歓びを感じておりますし、その声に耳を傾けて頂きたいと思います。

⑴そこでお尋ね致しますが今年の11月に倉敷チボリ公園跡に三井のアウトレットパークが参入 する事です。この事に関しての対応策などは当局はお持ちなのでしょうか?我々、若い世代から見るとこの事はさらに大きな打撃として中心市街地の商店を襲う とリアルに予測致しております。経済局

経済局長 大次
(後述にて)
所管 経済局産業課

中心市街地のカルチャーゾーンに位置します岡山市立後楽館高校の来年の春の移校に伴う跡地利用についてお尋ねしたいと思います。校舎利用であった旧 農政局跡地と主にグランド使用していた旧内山下小学校跡地の両跡地ですが、カルチャーゾーンの中心に位置する絶好の場所にそれぞれございます。
現在、中心市街地で問題になっておりますのはカルチャーゾーンから表町商店街エリア、そして西川エリアから岡山駅にかけての観光客や地元の人々の回遊性が ほとんどない、という事です。観光の目玉である三大名園の後楽園、そして岡山城や美術館の行政管理下にあるスペース同士の全くと言っていい程連携がとれて いない状況、そのもとに広がる民間が主に運営する城下町の商店へはなおのこと人の流れが出来ていないのは周知の事実であります。
そう言った中『地域』というコミュニティがこれからの時代に重要なものとして浮かび上がってくるのはある種の必然的な構造変化であると思います。戦後の日 本社会とは「農村から都市への人口大移動」の歴史といえるが、農村から都市に移った人々は、会社と核家族という「都市の中のムラ社会」を作っていったと言 える。
そこでは会社や家族といったものが”閉じた集団”になり、それを超えたつながりは極めて希薄になっていった。そして、さらにはそうしたムラ社会の『単位』 が個人にまでいわば”縮小”し、人と人の間の孤立度が極限まで高まっているのが現在の中心市街地の現状を理解する一つのてがかりになるのでは無いかと思わ れます。そして、若者への住宅支援についてとも関連するがこれからの新しい視座として「都市計画の強化と福祉政策との連動」という大きな課題がこれからは あるのだろうと確信します。
これまで日本においては、福祉ないし社会保障政策と、都市計画などを含む都市政策とは、互いにあまり関連のない異質の分野としてとらえられる事が多くバラ バラに政策の展開があったのだろうと思う。その背景としては行政の縦割りに加え、都市政策は「開発」主導、「ハード中心」の思考であるのに対し、福祉政策 は「場所/空間」という視点が希薄、制度ないし個々のサービス中心の思考、といった対照が顕著であった事があげられる。
ここで言う福祉というのはあまり制度や設備的なものに尽きるのではなく、たとえばヨーロッパの街などを歩くと高齢者がカフェで談笑しながらゆっくり時間を 過ごす風景をよく見るし、フリーマーケットや市場などでも会話を愉しみながら買い物をしている、という風景をごく自然に見かける。これに対し、日本やアメ リカの都市はどこか「自動車中心」ということもあって”生産者本位”に出来ていると言う印象が強い。
現在全国で叫ばれている中心市街地活性問題について根本的な問題として都市政策と福祉政策の融合の具現化が急がれるのではないだろうか?と考えます。”多 様な出会いのある現場”の創出が不可欠かと思われる。もちろん、その場所は行政主導でも民間主導でもないお互いが恊働して造り上げていく、つまり新しい公 共、これからの民衆と行政自治発祥の地にしなければならないと思う。新しい都市型のコミュニティを創るためにこういった観点を軸にしてこの後楽館の跡地で ある両施設を有効利用して欲しいと切に願う。
ここ岡山市においても様々なNPO法人や社会起業家の多様な活動や事業や実践に見られるように「新しいコミュニティ」つくりに向けた多くの試みが生まれて いるのはいうまでもない。これがまさに我が政令市岡山が目指すべき「地域恊働の時代における都市計画」ではないだろうか。

先行事例として、私も立ち上げに関わらせて頂いた旧日本銀行跡地をコンサートホールに再生しNPO法人バンクオブアーツの事業はとても画期的で6年間たった今でも1年先のホール利用が難しいほどの人気施設であります。

⑵岡山市立後楽館高校跡地についてもこうした手法、つまりNPO法人などが施設管理者となって有効利用する手法を提案するがいかがでしょうか? 企画局

企画局長 桜井
カルチャーゾーンエリアにおいては、岡山城、後楽園をはじめとする歴史資源やシンフォニーホールやオリエント美術館、県立美術館などの芸術文化資源等が存在し、それらの連携により相乗効果が発揮される事は重要と認識しております。
こうしたことを踏まえ、本市では、城下町に伝わる歴史、伝統、文化資産を活かし、風格と魅力あふれる都心づくりを進めるため、「都心創生町づくり事業」を展開しております。
その中で、カルチャーゾーンエリア内に位置する当該跡地につきましても、カルチャーゾーンの魅力向上や中心市街地の活性化等に向けて、土地を所有する教育 委員会をはじめ、関係部署と連携しながら、議員ご指摘の周辺施設間の連携といった視点も含めて、様々な角度からその活用について検討を進めてまいりたいと 考えております。
所管 企画局事業企画調整担当課

もうひとつ、中心市街地活性化二大支援でありますイベント事業費と空き店舗対策事業費の助成方法をお聞きしましたが、やはり私はその従来型の助成方 法について違和感があります。つまり、助成主体が岡山市商店会連合会や各商店会だけといのはこれからの時代にはそぐわないのではないだろうか?先の案件で もお話し致しましたが、これからのまちつくりは多様な主体連携により、具体的なまちつくり事業を動かす事が肝要であり、民衆組織が行政/専門家と連携する 事業組織つくりが急務だと考えます。
多様な感覚を持った若者がこれから立とうとする”小さな窓口”へも目を向けて行く事をお願いしたいと思います。

⑶そこで質問ですが行政側が主導権をとり必要な施策を考え提案し、それにあった団体を探す、 もしくは新しく新設する事も視野に入れ、新しく恊働できるプロジェクトの立ち上げが必要なのではないか?多方面から専門家をあつめそこには勿論地元の住民 も参加、そし行政サイドが加わっていく、というような感じですがこのことについてどのような思われますか?経済局

経済局長 大次
(1)倉敷のアウトレットパークへの対応策は?
(3)新しく恊働できるプロジェクトの立ち上げは?
倉敷の三井アウトレットパークの開業と倉敷イオンモールの増床は、現在の倉敷の商圏地図の変化を招くものと注視しているところです。
一方、本市の商業圏は、広域交通の結節点となるJR岡山駅を核とする岡山駅周辺エリアと400年来の歴史と文化を育んで来た表町商店街を中心とする旧城下町エリアの2つの商業核が連動しながら、広域商業の中心として発展してきました。
今後とも、この2つの核を人々が回遊し、賑わいの相乗効果により広域商業の力を強めていくことが都市政策として重要な視点と考えております。
その中で、カルチャーゾーンに接する表町商店街の活性化については、岡山城、後楽園、旭川などの歴史、伝統、文化の遺産の蓄積と、多くの美術館や文化施設の集積する優位性を活かしたまちづくりに連動させていくことが大切な視点と考えております。
その意味では、これからの商店街の活性化にあたっては、議員ご提案にもあるように、商業者はもちろんのこと、新たな意欲を持つ事業者やNPO等の団体等も巻き込んで取り組んでいくことが必要と考えております。
そのような観点について、本年3月に策定した「産業振興ビジョン」においても、町づくり活動の促進にあたって、若手リーダーの人材育成やNPO等の団体と の連携推進などにも取り組む事としております。今後とも、人々が集い魅力と個性のある賑わいの商業空間の創出により、本市商業の集客力と競争力の強化につ ながるように努めてまいりたいと考えております。
所管 経済局産業課

行政と地域住民たちが共にコミュニティをつくっていく、つまり「共に自治」していくというプロジェクトは愛着のある場を共有することで生まれ育まれ ていくのだと思います。地域資源が活用され、人的な資源も掘り起こされるということに繋がって行くんだと思います。是非とも行政としてこのプロジェクトの 立ち上げを当局の所管で行って頂きたいと思います。
プロジェクトの立ち上がった暁には早速こんなアイディアがあります。中心市街地のカルチャーゾーンや表町商店街の活性化については例えばですが『岡山市立 ジョウカマチ大学』というようなネーミングにしてとして、これまでのその土地の歴史や自然風土などを学んだり(特にあのエリアは城下町という歴史をもって おりますから)研究すると同時に今の時代に活躍するその道の方を講師に迎え寺子屋形式で楽しく皆が学べるという場所を商店街の中にある空き店舗を利用して ワークショップなどを行ってみるとか、または、幼稚園や学校という場なども子供達が先生以外の大人達とふれあう場所として活用出来れば、それは先生たちに とってもそして生徒の親御さんにとっても素晴らしい地域の好循環を生んでいけるのではないでしょうか?学校単位だけの推進には限界があると思うんです。先 日、市内の中学校へ音楽の授業をお手伝いさせて頂く機会がありましたが先生たちもフル回転で現場の仕事をなさっておられた、それに加えて昨今はモンスター ペアレンツと呼ばれる保護者に対しての対策もあったりして非常に過酷な状況を強いられている。もっともっと学校が開かれ地域と関われるようになればこのよ うな様々な問題にも地域で解決出来て行くのではないかと肌身で感じました。

ここ10年で確実にかつ革命的な世の変化で若者の生活動向は激変しました。 その事により中心市街地へ出かけ、買い物やイベントを楽しんだりそして出店や入居という事に魅力が無くなってしまった。
が、しかし、果たしてそれは本当にあらゆる世代が固定観念をかなぐり捨て、本気でマチナカを考え努力した結果からなってしまったのだろうか?私は、そうは 思わない。様々な社会問題を挽回するために若者の力が必要不可欠であることはいうまでもありません。多種多様な価値観を持ち合わせた若い世代に向けての大 胆かつ繊細なアプローチをしてマチナカへ戻ってきてもらう事を最重要課題として考えてかつ実行して頂きたいと思います!

ご静聴ありがとうございまた。